サポーター体験記
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介護だけじゃない!医療や健康などの疑問に答え、地域を見守る専門組織、「地域包括支援センター」

介護だけじゃない!医療や健康などの疑問に答え、地域を見守る専門組織、「地域包括支援センター」
スタッフ大集合!こちらのメンバーで
誠意を持って対応いたします!

皆さんは、地域包括支援センターをご存知ですか?
名前は聞いたことがあっても、具体的に何をしている施設か
知らない方も多いのではないでしょうか?
核家族化が進み、一人世帯の高齢者が増えている昨今、
介護や医療や健康など誰しもにやってくる
「これから起こる困った」を解決するために、
ぜひ地域包括支援センターを知っておきましょう!

北町はるのひ地域包括支援センター

※以下、文中敬称略。
※取材はコロナウイルス感染症の予防対策に十分配慮し、行われています。
取材ご担当:センター長/丸山 紀美子(きみこ)さん、街かどケアカフェ担当/谷口 明子さん

所在地
東京都練馬区北町6-35−7
電話
03-5399-5347
URL
http://www.kg-tokyo.or.jp/%E7%B7%B4%E9%A6%AC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3/%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%8C%85%E6%8B%AC%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC/

知ってるようでよく知らない?!地域包括支援センターってどんなところ?

――まず地域包括支援センターとは何か?という点と、取り組まれていることについて教えてください。

 センター長の丸山さん、看護師の
資格もお持ちです
センター長の丸山さん、看護師の
資格もお持ちです

丸山「地域包括支援センターは、“高齢者の皆さまが住み慣れた地域で、
安心して自分らしく生き生きと暮らしていくため”に、色々ご相談に乗る施設です。
対象年齢は65歳以上の高齢者です。
職員は、保健師・看護師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門職で構成されており、
介護だけでなく、福祉や健康、医療など、様々な分野から総合的に高齢者とその家族の生活を支える地域の窓口です。
ご家族、地域住民、ケアマネジャーなどから受けた悩みや相談を、適切な機関と連携して支援します。



――介護・福祉などの、複合的な窓口とのことですが、資料を見ますと一般団体さんが主催する
イベントのサポートや場所の貸し出しなどもされてるようです。この点を教えてください。


丸山「こちらの施設ですが、今年の3/29にオープンしました。
3階には児童館、1階と2階には、北保健相談所があり、
1階に、私たち地域包括支援センターが入っています。
その隣に街かどケアカフェが併設されています。
区内にある他の施設で、地域包括支援センターが入っているところですと、
地域集会所や区民センターが併設されているところもあります。
この場合は、地域集会場や区民センターは空き部屋を貸し出すことも可能なのですが、
北町はるのひ地域包括支援センターは貸し出せる場所がありませんので、行っておりません。
北保健相談所は、集団学習室という設備を持っていますので、こちらは貸し出しが可能です。

 昨年度末にオープンしたばかりで、
外観もとても綺麗な施設です
昨年度末にオープンしたばかりで、
外観もとても綺麗な施設です
 入り口の大きな手書き看板が目印!
手作り感が温かいですね
入り口の大きな手書き看板が目印!
手作り感が温かいですね

こちらのケアカフェは、10~16時までの営業ですから、カフェの営業終了後に
この場所を地域のケアマネジャーさんなどにご利用いただくことは可能です」



――そうなると、カラオケや囲碁・将棋などのイベントはどちらで行っているのでしょうか?


谷口「カラオケは、3階に防音設備が完備された密閉空間の音楽室があります。
現在はコロナ禍で利用することはできないのですが、
児童館から音楽室をお借りする形でカラオケを行っています。
土曜日だけ、先ほどの集団学習室を使い、囲碁・将棋を開催しています。
普段はこのケアカフェのスペースで“囲碁・将棋タイム”として催しています」

地域を通じた交流の場「ケアカフェ」の新しい試みとは

地域を通じた交流の場「ケアカフェ」の新しい試みとは 谷口さんは、ケアカフェのご担当、
社会福祉士であり介護支援専門員です
谷口さんは、ケアカフェのご担当、
社会福祉士であり介護支援専門員です

谷口「街かどケアカフェというのは、実は2種類ありまして、1つは出張型のケアカフェです。地域包括支援センターが、施設の外に出張して行います。例えばコンビニや、集会所などで介護予防に関する講座を開いたりしています。もう1つが常設型ですね。この場所は後者となります。今、練馬区内で5箇所常設型があるのですが、この中では、カフェスタイルを通じて、介護をされる方、受けられる方、介護の専門職の方などが“顔の見える環境”を通じて、介護予防に繋げていく、といった役割を担っています」


丸山「先ほど谷口が話していた5箇所ですが、
地域包括支援センターに併設されているカフェが5箇所ということです。
あとは地域団体などと協定を締結して、街かどケアカフェとして運営しているところもあります。
元々街かどケアカフェは、高齢者を始めとする地域の方々が
ふらりと気軽に立ち寄っていただき、お茶をのみながら介護予防について学んだり、
健康についての相談ができる場所、という意図で運営されていますので、
こちらの利用は特に年齢制限がないのですね。
このような地域の拠点として交流ができる意味は大きいと思います」
<参考>シニアナビねりまでも、過去に街かどケアカフェの取材を行っています。
https://snavi-nerima.jp/supporter/search.php?keyword=%E3%82%B1%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7



――練馬区の関町のほうで、カフェとは謳っていないのですが、
「どなたでもどうぞご利用ください」という場所があり、
利用したことがあるのですが、その場所の悩みとして、来る人が固定されてしまう、
新しい人が来ても、1~2回で来なくなってしまう、ということをお話されていました。
一方で、中村橋の駅前にも同じようなスペースがあるのですが、こちらは月に2000人くらい利用があると。
区の施設と併設されている場所ですと、施設での催しの後に立ち寄れますから、良いのでは?と思いました。
もちろん、小さな場所で、メンバーが固定化されていることにもメリットがあると思っていまして、
利用者さん個人の色々なことがわかりますから、より適切なアドバイスができると思うんです。
帰るときにも、鍵を持ったか、ですとか忘れ物に注意してください、ですとか
トイレに寄ってから帰ったらどうか?など、細やかな気配りや声がけをされていたのが印象に残っています。
大きな施設ですと、流石にここまでは難しいのだろうな、と思います。



――ところでこちらはどこかから移転されてきたのでしょうか?


丸山「こちらは練馬キングス・ガーデンという特別養護老人ホームが併設された複合施設内に入っていました。
現在のように、地域包括支援センターにケアカフェが併設されてからは、今までなら来ない方、
つまり『まだ介護保険を申請する状況でもないし、特に困ってもいない』という方が来られるようになりました。
今後どうしたら良いのかちょっと気になっている、などのご質問をされるケースが多くなっていると思います」

 街かどケアカフェは地域包括支援センターの
一部ということが色でもわかります
街かどケアカフェは地域包括支援センターの
一部ということが色でもわかります

――そうですよね。むしろ大切なのはそちらで、講座だとか勉強会となると、
身構えてしまいますが、友達との会話レベルで、興味関心をもったりするのは、とても有効だと思います。
特に女性同士のクチコミは、拡散力がすごいですから笑。
私がはるのひさんに興味を持ったのも、実は施設に併設されたカフェ、という点でした。
保健相談所が一緒というのもとても珍しいですよね?


丸山「そうなのです。実は保健相談所と併設なのは練馬区で初めての試みなのですよ。
先ほどのお話のように、利用される方の年齢とそのご家族皆さんの状況は必ずしも一緒ではありません。
同じ18歳でも、例えば妊娠・出産されている方もいれば、精神的な障害をもたれていたり、
障害認定をされてる方もいます。地域包括支援センターや保健相談所とも繋がっていれば、
将来的な保険の知識や様々な障害、介護についてもより自然に学べるのではないかと思っています。
実際に3階の児童館を利用された若いお母さんがカフェに立ち寄りご両親の介護に関してご質問をされたり、
ヘルプマークはどこで貰えますか?という問い合わせを受け、保健相談所を案内して、
併設されていることの意味を感じています。」

 保健相談所が併設されていることで
今まで以上のスピードで連携が可能に
保健相談所が併設されていることで
今まで以上のスピードで連携が可能に

おせっかいで支え合う、顔の見える地域づくり

――この場所を知っていても、様々な事情でなかなか来られない、という方も一定数いると思います。
このあたりのP Rの問題と、民生委員さんとの連携について、少しお話を伺いたいのですが。

 やはり誰しもが迎えるであろう問題には
自然と熱のこもった質問になります
やはり誰しもが迎えるであろう問題には
自然と熱のこもった質問になります

谷口「民生委員さんとは本当に懇意にさせていただいており、また、ご協力もいただいています。
様々な事情で家などに篭ってしまう、来たくてもこのような場所に来られない方達には、なんでも良いので、
“誰かに伝えて欲しい”と思っていまして、それが地域包括支援センターでなくても良いと思っています。
地域のお隣さんであったり、民生委員さんでもいいのです。
とにかく、発信していただかないことには、私たちも困っている方達に気づくことができません。
お隣さんがダメなら、またそのお隣さんを頼って、また町会長さん民生委員に話してみて、で良いのです。
民生委員さんに話して個人情報が漏れることは絶対にありません。
ここまで繋がれる仕組みや体制を私たちも数年かけて作ってきましたので、
困ったときは本当に誰でも良いので頼って欲しい、というのを強く発信したいですね」



――私の近所の高齢者、お一人暮らしなのは知っていたのですが、
時折、お料理が焦げるような匂いがすることがありました。
普段は回覧板程度のお付き合いなのですが、気になったので、
『区の方とか、民生委員さんとか、いらっしゃらないですか?』って聞いてみたんです。
そうしたら、知らない人が来るのは嫌だと。
少し調子が悪そうなので『私が介護認定の手続きをしましょうか?』って話したら、
あなたは知っている人だからお願いしたい、となったんです。
今はホームセキュリティなんかも導入して、体調も環境も、だいぶよくなったと思います。
私、ただのおせっかいおばさんなんですけどね笑。

 おせっかいが地域をつなぐ、
新しい力になる日も近い?!
おせっかいが地域をつなぐ、
新しい力になる日も近い?!

丸山「まずはご対応いただいて、ありがとうございます。
そういう方が増えていただけたら、本当に嬉しいです。
皆さん、多かれ少なかれ、周りのことは気になっていると思うのです。
こういうところに地域性が出ると思っています。
商店街がある地域などは、例えば軽度の認知症の方がいらしたら『お金払わないで帰っちゃったよー』なんて、
八百屋のスタッフがご家族のところに行きお金を回収したりして、助け合いと言いますか、
支え合う仕組みが出来上がっているところが多いと思います。



――やはり、顔を知っているかどうか?はお年寄りの大きな安心材料の一つだと思います。
商店街は子育てもしやすいと思っていて、子供が泣いてもうるさいと言われなかったり、
バタバタ騒いでもお互い様だよ、って寛容であったりします。
昼間、通りに顔を出して商売されてますので、何かあってもお互いに目が届くというのもありますね。



丸山「私たちが目指しているところがまさにそういう、
地域みんなで安心・安全を作っていく、ということなのです。
練馬区は地域包括支援センターに訪問支援員を組み入れています。
特に東京は一人暮らしの高齢者世帯が多いので、
一人暮らしの高齢者を見守るために自宅訪問し、必要な支援につなげています。
しかし昨今、詐欺なども横行してますので、私たちが『はじめまして』から行動しつつ、
同時に地域の方に間に入っていただいて繋いでいただくととてもありがたいですね。


それから、強化したいのは発信力です。
地域包括支援センターやケアマネジャーという名称は知っていても、それが何かはわからない。
あるいは聞いたことすらないというのは、施設や制度を活用する以前の問題ですから、
この点は今後力を入れていくべきことの一つだと思っています。
ぜひシニアナビの皆さんにもご意見をいただき、
より多くの方に地域包括支援センターを知っていただくヒントをいただければと思います」

サポーターの取材後記

Mita?
「包括(ホウカツ)」とはいろいろな困りごとや悩み・心配事などを全部ひとまとめにして、という意味で、地域の皆様と連携して、悩んでいる人の各種ご相談に対応する窓口です。必要があれば医師など他の機関と連携を取るそうです。今までは相談者が、年齢や相談内容により、あちこちと相談窓口を探し回っていましたが、「北町はるのひ地域包括支援センター」は複合施設なので、ワンストップでいろいろなご相談に対応ができます。「自治会・民生委員との関係」や「最期まで地域で暮らしていくためにはどうしたらよいのか」など私たちサポーターの質問に、丸山センター長が答えてくださる中で繰り返していた言葉は、「地域とのつながりが必要です」、「情報を発信してください」、「気になったら連絡をしてください」です。すばらしい施設があっても、有能な資格者がいても、地域との繋がりが弱かったら宝の持ち腐れです。センター長が言われるように施設側にも、地域に出て繋がりを持っていただきたいし、住民側も、この地域で安心して暮らしていきたいのなら、気軽に利用できるケアカフェをスタートにして、自分の気持ちや考えを伝える、発信する術を身に付けていきたいものです。
私は老後の心配事の3Kとはお金、健康、孤独と考えていましたが、繋がりという点では、誰とも繋がりを持たない孤立の方が問題だと気づきました。
乳幼児健診の帰りにちょっとティータイム、お茶を飲みながら介護予防を学んだり、手持ちのお菓子を食べながらグループ活動の相談など、気軽に利用できるカフェです。今はコロナ禍で水分補給のお茶だけですが、そのようなことができる日が早く来ると良いなぁと思いました。カフェに出入りしていれば自然と顔なじみになり、地域包括支援センターで相談する人も、相談を受ける人も相談の密度があがることでしょう。このような密なら歓迎です。
Zen
今年3月29日に、練馬区でも新しく地域福祉の複合施設として、建物も新築されたとの事で、私も初めて訪問させて頂きました。
「人生100年時代に高齢者が住み慣れた地域で、自分の家で安心して自分らしくいきいきと暮らして行く為に」をコンセプトとしてご利用者の為に、専門職員の方々が精進・努力・工夫しておられる事が、感じられました。
行政が永年温めてきた制度システム作りを、間近に体験出来ました事に、大変感激しております。子育てから8050問題や終活までの悩み事まで、一ヶ所で丁寧に判り易く専門家の支援を受けられ、在宅介護や民生委員との情報交換での情報を反映しております。
コロナ禍で来所出来ない高齢者・児童・保護者等に「はるのひ新聞」を作成し
閉所中でも、「緊急通報システム」や相談者向け情報・施設お知らせ等を、施設の皆さんが手作り発行(第22号で1年10ヶ月継続)して、配布していることに暖かさを感じました
地域内外で今は必要性を感じない人でも、是非一度ぶらっとケアカフェに、訪問してみては如何でしょうか?

サポーター紹介

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