サポーター体験記
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毎年13万人を超える地域高齢者に「活動の場」を提供しています

毎年13万人を超える地域高齢者に「活動の場」を提供しています
スタッフの皆さんでポーズ!
明るく楽しい雰囲気が伝わりますね

シニアナビねりまにも、何度か登場している「はつらつセンター豊玉」。
団体の活動が活発なのは、しっかりとした運営を行う組織があるからに違いありません。
今回は、はつらつセンターの所長やスタッフさんに、その取り組みや活動内容を伺ってきました。
多くの団体や利用者が気持ちよく、そして気軽に使える秘密は、おもてなしの気持ちにあった?!

練馬区立 はつらつセンター豊玉

※以下、文中敬称略。
※取材はコロナウイルス感染症の予防対策に十分配慮し、行われています。
取材ご担当:所長/齋藤 弥生さん、 総合職/松葉 友子さん

所在地
練馬区豊玉中3丁目3−12
電話
03-5912-6401
URL
https://www.foryou.or.jp/facility/toyotama/

おもてなしの気持ちが詰まった、たくさんのオリジナル情報&グッズをお届け!

――改めて、はつらつセンター豊玉の事業や、現在の取り組みを教えてください。

 センター長の齋藤さん、今回は
オンラインにて取材しました
センター長の齋藤さん、今回は
オンラインにて取材しました

齋藤「私ども社会福祉法人奉優会(ほうゆうかい)は、平成16年10月から
指定管理を受けて運営をさせていただいております。
当センターは、練馬区在住の60歳以上の方ならどなたでもご利用いただける施設となっております。
『生きがいづくり、学びの場、介護予防、健康づくりの場、触れ合い、
コミュニティ活動の場』として機能しており、これらの活動を基本とし、
趣味や運動、学習などを通じて健康で豊かなひとときを提供することを目的としています。
昨年末に出来ました新しいパンフレットもありますので、ぜひご覧ください!」



――ありがとうございます。年間でご利用される方々やサークル・団体さまなど、
どのくらいの人数なのでしょうか?


松葉「今はコロナ禍ですので、1日130名前後となっていますが、
平常時ですと日に300名前後、月間で9000名前後の方にご来館・ご利用いただいております。
サークルや団体は現在約100団体弱ほど登録いただいています。多い時ですと、日に8~10団体が活動されています。
やはりこのような状況ですので、自粛されている団体さんがとても多いですね」



――緊急事態宣言が出て、本格的にコロナ対策を意識し始めたのが、昨年の4~5月だと思いますが、
コロナ禍での運営における変更点や工夫点について、教えてください。


齋藤「当センターでは、コロナ禍での取り組みを『コロナ禍において、今、私たちにできること』と題し
1つの冊子にまとめておりますので、そちらに沿って説明させていただきます。


コロナ禍において、昨年の4月から一定期間休館となりました。
その時に、まず始めに行ったことは、
地域の方に『新型コロナウイルスを正しく知ってもらう』ということでした。
『お役立ちガイドブック』を作成し、東京都や練馬区から発信されている
コロナに関する情報をまとめ、近隣にお住まいの皆さんへお届けいたしました。
また、合わせてホームページも有効に活用しました。
新型コロナウイルス感染症に関することはもちろんですが、
コロナ禍で自宅での自粛を余儀なくされるご利用者さんへ、ご自宅でも継続して行える『健康体操』や、
栄養面に配慮した『カンタンお料理のレシピ』などを紹介しました。

 こちらがそのガイドブック
伝え方にも気軽さが感じられます
こちらがそのガイドブック
伝え方にも気軽さが感じられます
 ご利用者さん目線で、難しい内容も
極力簡単に表記されています
ご利用者さん目線で、難しい内容も
極力簡単に表記されています

また、センターの敷地内で咲いている花でしおりを作ったり、
職員やボランティアさんが作成した手作りのマスクやパスケースなどをセットにし、
『まごころ便』と名付けて450名のご利用者さんへお送りする活動を行いました。
自粛中、直接お会いすることは叶いませんでしたが、私たち職員の想いがお届けできたのかと思っています。


センターには看護師もおりますので、安否確認も兼ねて看護師による健康チェックの電話を行いました。
お一人暮らしの方を中心にご連絡をし、のべ194名のご利用者さんとお話しすることができています」



――それは素晴らしいですね!思った以上にたくさんのことをやられていて驚きです。
しおりやマスクの作成、またオリジナルの体操やレシピなどのアイデアはどなたが考えられるのでしょうか?


齋藤 「職員がアイデアを出し合っています。まず“今何ができるのか?”のアイデアメモを全員が持ち寄り、
その中からできるものを少しずつ行いました。
先ほどの『お役立ちガイドブック』のほか『わくわくワークブック』があり、
こちらは第二弾まで発行しました。塗り絵や脳トレ、職員の写真入りの体操などの冊子を職員の手作りで発信しています」

 職員の皆さん、仲がよく
明るい雰囲気が伝わりますね!
職員の皆さん、仲がよく
明るい雰囲気が伝わりますね!

松葉 「こちらの職員はベテランの主婦がほとんどですので、
彼女たちのアイデアを取り入れたレシピや家事の合間にできる体操はとても実践的ですし、
介護予防運動指導員の資格を持つ職員もおりますので、体操の動作はもちろん、
効果もきちんと検証されたものを掲載しております」

 知識に基づき、オリジナル体操も作成!
知識に基づき、オリジナル体操も作成!

――おもてなしの気持ちがたくさん詰まっていますから、利用される方も喜びそうですね!
配布された時の反響も大きかったのではないでしょうか?


齋藤 「お礼のお電話やお手紙をたくさんいただきました。
具体的には、コロナ禍で心細い状況が続く中、とても励みになりました!ですとか、
場所は離れているけれども、心は繋がっていることを感じられた、などのお言葉が印象的でした。
この期間にちょうどお誕生日を迎えられた方もいらっしゃいまして、一人暮らしの日々の中、
思いがけないプレゼントで嬉しかったとご連絡をいただき、私たちもとても励みになりました」

 たくさんの手紙や色紙も届きます
どれも直筆で気持ちがこもっていますね
たくさんの手紙や色紙も届きます
どれも直筆で気持ちがこもっていますね

――マスク制作などは、定期的に行っているものなのでしょうか?頻度はどのくらいですか?


齋藤 「職員が、隙間時間を見つけ、各々が思いを込め率先して作成しています。
お一人1枚などではなく、出来次第、定期的にお送りするようにし、
ある程度まとまった数が整うと、近隣の特別養護老人ホームなどの施設へも寄付いたしました」

はつらつセンター豊玉だけが持つ、超活動的なボランティアグループとは?

――来館されているご利用者さんに向けては、気持ちのケアなど何かされていることはありますか?


齋藤 「段階的に制限を設けながらご来館いただいている状況です。
来ていただいた方に、通常運営時と同様の居心地の良さが提供できず心苦しいのですが、
三密回避や飛沫拡散防止対策、消毒を徹底しつつ、
看護師の職員が、近況の聞き取りや困りごとを尋ねたりしています。


それから、小さなことですが、少しでもご利用者さんの気持ちが明るくなるように、
館内の装飾などに力を入れました。
例えばご自宅で折り紙で折っていただいた鶴を、7色の鶴で大きな虹を描く
1枚の大きな壁面パネルに仕上げました。テーマを変え、壁面プロジェクトは今でも続いています。
世代を超えて、キッズボランティアさんや武蔵野大学の学生さんのご協力もいただきながら、
地域全体の繋がりを表現した作品となっています。
こちらも現在では、第五弾まで継続しているんですよ。

 皆さんの温かい思いは、はつらつセンターで
大きな虹に姿を変えています。
皆さんの温かい思いは、はつらつセンターで
大きな虹に姿を変えています。

壁面プロジェクトでは、社会福祉協議会で、『クリスマスに関連したモチーフ』を募集していましたので、
ご利用者さんから作品を募り提供して、また社会福祉協議会からも作品をいただいて展示したりと、
そのような連携も積極的に行なっています」

 大きいと見栄えもありますし、協力し合う
達成感もあります!(クリスマスの様子)
大きいと見栄えもありますし、協力し合う
達成感もあります!(クリスマスの様子)

――多くのボランティアさんがいらっしゃるようですが、練馬区内のセンターの中で、
はつらつセンターさんだけの特別な組織があると伺ったのですが、それはどのようなものでしょうか?


齋藤 「はつらつセンター豊玉の大きな特色の1つなのですが、
“ユニバーサル・コミュニティ豊セン”という団体がありまして、平成20年に発足しました。
もともと、センターのご利用者さんだった方が独自に立ち上げたホランティアグループで、
現在でも活発に活動されてます。私たちとしましても、
こちらの豊センがいらっしゃらなければ活動がうまく続けられないんじゃないか?と思うほど、
様々な場面で連携して一緒に活動を行なっています。
センターの行事、お祭りなどでも率先して関わってくださる、
私たちにとって大変大きなありがたい存在です」


松葉 「こちらの“豊センだより”は活動報告を兼ね、
定期的に発行される会報なのですが、主な活動内容として、
・地域の清掃活動を年2回
・他のサークル団体さんの発表の場を兼ねた(清掃作業の)慰労コンサート
・食事の振る舞い
・認知症講座
・近隣地域へのボランティア訪問(読み聞かせやフラダンスの披露等)
・“なごみ”という通いの場の運営
などを自主的にやっていただいています。

 清掃活動も「イベント」として
前向きに!楽しそうですね
清掃活動も「イベント」として
前向きに!楽しそうですね

センターでは、夏にははつらつ祭、9月には敬老祭、10月には感謝祭があるのですが、
これらセンターの要とも言える事業の運営も全て豊センさんがサポートしてくださいます。
グループメンバーに所属してない方へのお声がけなど巻き込みの力もすごくて、
地域の皆さんのコーディネートをされているような、そんな団体さんですね」



――業務として依頼する関係性でなく、自主的なご協力というのが素晴らしいですね。
しかもボランティアグループ側からの提案で、センターが後援という事業もあるなんて、
本当に主体性を持って動かれているんですね!

センターの職員は、ご利用者さんの気持ちが少しでも安らぐ場であるために考え続けます

――最後に、来年度のイベントの計画などがあれば、教えてください。

 総合職で活躍する松葉さん、
イベント企画について考えています
総合職で活躍する松葉さん、
イベント企画について考えています

松葉 「シニアの皆さんの憩いの場・活躍の場であり続けたい思いはあるのですが、
まだ、都や区の方針にしたがって、段階的に運営を再開している状況です。
現在は、新型コロナウイルス感染症がある程度の収束を迎えることを願って、できることを計画しています。
例えば、職員の特技を生かした、自前企画などです。
朗読が得意な職員は、源氏物語の朗読会を計画したり、パソコンが得意な職員はI T系の講座を開催したり、
また特技がなかったとしても今の期間を利用して勉強しながらの講座開催も計画しています。
みなさんに少しでも喜んでいただけるよう、一生懸命準備を行なっています」

 早く、再び楽しい活動ができることを
願います(過去のイベントより)
早く、再び楽しい活動ができることを
願います(過去のイベントより)

齋藤 「センターの思いとして、講座を開催して受講していただくだけでなく、
今度は講座に参加された方が、ご自身の経歴や特技を活かして活躍の場・担い手側として、
生きがいや居場所づくりにセンターをご活用いただけたら嬉しいな、と思っています。
講座の開催やそのお手伝いにみなさんが協力し合い、ご利用者さんと一緒にセンターを作りあげて行きたいです。
また、地域の方々と連携し、交流できる機会を沢山設け、世代を超えた顔見知りの関係性を深めていければと考えます。

 ねりまキッズボランティアさんと武蔵大学の
学生さんの作品、「復活!!としまえん」
ねりまキッズボランティアさんと武蔵大学の
学生さんの作品、「復活!!としまえん」

それから、やはり多様な講座、バリエーションですよね。
常日頃、職員はアンテナを張り巡らせていますが、ちょっとでもいいな!と思うものがあれば、
できるだけ早く形にしていきたいと思っています。
職員の自己研鑽やモチベーション向上にも繋がりますので、職員も楽しんで、その結果、
利用者さんも楽しんでいただけるような企画や運営を行ってまいりたいと思っています!」

サポーターの取材後記

リツさん
緊急事態宣言が発令された中での、初めてのZOOMでの取材になったので如何なるかと心配になりました。
センターは事業やサークル活動でいつも、にぎやかである事が当たり前に思っておりましたが、今はサロンでお茶をしたり、おしゃべりをする方達が無く寂しいと思います。職員は、利用者様の為に自分の得意分野や資格を持っているので、多くの意見を出し合い、ワークブックの手作り・マスクの手作りをして、施設等へ贈っているとの事、素晴らしい事だと感心致しました。また、看護師がいらして、「健康つくり」の為に、健康チェックや相談を受け、体操を勧めたりしているそうです。加えて、来館者の気持ちが「パァー」と明るくなる様に、「鶴を折って壁面に虹」を完成、「クリスマスのモチーフ」作成、キッズボランティアや、武蔵野大学ボランティアサークル(At)アットさんにも参加を頂いて館内美化を図り、みんなの協力を基軸につながってコロナの時期を乗り越えて行こうとしています。更に「はつらつセンター豊玉」だけに「ユニバーサルコミニュティー豊セン」というボランティア組織があり、自主的活動として、「年2回春秋の清掃活動」・「健康長寿はつらつまつり」・「認知症講座」・「敬老祭」・「感謝祭」等や「月1回のなごみ」と原則年1回の「豊センだより」の発行を継続的に実施し、加えて地域内老人福祉施設・保育園・デイサービスへの訪問を実施しているとの事、良い組織として、センターと協力し地域貢献を果たしている点、素晴らしいと感心致しました。
Zen
コロナ禍で緊急事態宣言が発令されている中での取材であり、普段と違い緊張感を感じながらの取材でした。
練馬区立の高齢者施設として、16年にわたり地域福祉活動の先頭に立った管理・運営を推進されている事に、改めて感謝の念を感じました。その中でも、コロナ感染症防止対策は設備面・消毒除菌面とも厳に徹底する事は勿論、各職員・清掃者まで細心の教育・気配りをされて居られる事には、非常に感心致しました。高齢者の中には、センターに行きたい気持ちは持っているものの、家族から「コロナ禍なので、行かない様に」と止められてしまう方や、「持病があるので自粛
する」方など多種多様な理由で来られない方が多いと、ご苦労が伺えました。又、職員の皆様の創意工夫面も見られました。ある「来られない方」へ手づくりの作品をご自宅へ郵送し、見て楽しんでもらい、元気に来場を待つなど、その心配りにも感激しました。区民の高齢者のみなさんも「活動の場所」として是非来場し楽しいひと時を過ごしましょう。

サポーター紹介

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