サポーター体験記
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お薬との付き合い方、薬剤師さんに聞きました

お薬との付き合い方、薬剤師さんに聞きました
お薬は身近なのに、薬剤師さんのことは
よく知りませんので、質問にお邪魔します
お薬と健康について、薬剤師さんに聞いてみました。
さすがお薬の専門家、知りたかったことがよく分かりました。
そして、お薬の利用や知識において、さまざまな理解が深まりました!!
”かかりつけ薬剤師さん”をつくって、いろいろお話ししましょう。
薬剤師さんには、いろいろなことを相談できます。

一般社団法人 練馬区薬剤師会(練馬区薬剤師会館)

取材ご担当:練馬区薬剤師会理事
會田一惠さん/在宅医療・介護連携(主担当)、地域保健支援相談委員会(副担当)
友光成仁さん/社保・生涯教育(主担当)、防災(副担当)在宅医療・介護連携(副担当)
栗原雄治さん/地域保健支援相談(主担当)、防災(副担当)休日夜間薬局運営(副担当)
※以下、文中敬称略。

所在地
〒177-0034 練馬区富士見台3-56-3
電話
03-5848-4450
URL
https://www.neriyaku.or.jp/

私たち多くの練馬区民を支える薬剤師会は、規模も大きかった!

――まず、練馬区薬剤師会について、教えてください。また、どんな活動をされていますか?
會田 「練馬区薬剤師会の規模は、東京都では大きいほうです。
練馬区の薬剤師会は、209件の薬局、薬剤師の会員数は280名ほどです。薬局薬剤師が中心ですが、病院薬剤師、
メーカー勤務の薬剤師が所属しています」

 薬剤師のそもそもの役割を理解する
ところから、取材はスタート
薬剤師のそもそもの役割を理解する
ところから、取材はスタート

薬剤師の活動は大きくは以下の3つ。
1.区民のために職能を発揮すること。
区民の健康を支援したり、地域に貢献する。
「健康とお薬の相談会」は、その大事な活動の一つで、年に5回開催されているそう。

2.薬剤師会会員向け活動。
薬剤師は一生勉強。薬剤師の生涯教育支援、職能を向上させるために、月に一度の講習会がもう何十年も続いている。
講演だけでなく、ディスカッション、実技と、その内容は幅広い!

3.薬学部5年生の実務実習受け入れ。
卒業前の学生を、臨床実習生として受け入れている。

他に、国や都の薬剤師会依頼の仕事をするそう。

練馬区は大丈夫??災害の時にお薬は手に入るのか?

會田 「練馬区薬剤師会は、効率や機能を最大化するために、委員会を設けて活動しています。
社保・生涯教育、防災、在宅医療・介護連携、地域保健支援相談、休日夜間薬局運営などです」

――防災にも取り組まれているのですね。災害の時にお薬が手に入るか、心配です。

會田 「例えば震度5強以上の地震の発生時には、
練馬区内に10か所の医療救護所を開設することが決まっています。
医療救護所には、医師、歯科医師、薬剤師、柔道整復師、看護師など
医療従事者が集まり対応するのですが、薬剤師はそこで調剤所を立ち上げ、
処方箋を待ちます。このために医薬品を備蓄し、管理しています。

 薬剤師会の會田さん、薬剤師さんから直接
災害時対応を聞くと、安心感があります
薬剤師会の會田さん、薬剤師さんから直接
災害時対応を聞くと、安心感があります

お薬は1年に2度入れ替えをして、使用期限をきちんと管理しています。
備蓄医薬品とそのための器(スペース)が確保されているのは
練馬区ならではの取り組みかもしれません。
いずれにしても、しっかりとした管理と能力をもっています」

なお、様々なリスクを考慮して、どこに、なにが、
どれだけ保管されている、などの情報は公開されていないそう。
私たちも最寄りの医療救護所を確認しておきましょう。

『健康とお薬の相談』で多い質問は?また、どんなことを相談できる?

栗原 「飲み合わせに関する質問は多いです。
コンドロイチンとかブルーベリーとか、サプリメントに関する質問がよくあります。
医師からのお薬を飲んでいて、腰の調子がよくないので
コンドロイチン(のサプリメントなど)も飲んでいる。
大丈夫でしょうか、といったご相談です。

 薬剤師会の栗原さん、医師に聞きづらいことも
気軽に相談してほしいです、とのこと
薬剤師会の栗原さん、医師に聞きづらいことも
気軽に相談してほしいです、とのこと

アドバイスとして大事なことですが、一般論ではなく、
その人の使っているお薬、体質、生活習慣などを聞いて、その人のためのアドバイスをする。
その意味で、シニアの方全員にあてはまる一般論アドバイスはないのです。
そのほか、ジェネリック、お薬手帳、薬の保管、使用期限について、話すことはよくあります」

取材してわかったのは、シニアからの相談は「膝・腰の痛み」と
「見えづらい」の悩みが多いという点です。
『健康とお薬の相談』は、健康フェアや練馬まつりなどの区民イベントも含めて、年に5回開催。
今年もその予定だそうなので、区報の掲載情報をチェックしよう。
「混みあっている中では聞きづらい」「忙しそうなので質問は申し訳ない」
「かかりつけ薬剤師がまだない」など、処方や専門的なことでなくても大丈夫。
「不安が解消しました」「思い切って聞いてよかった」
「医師とのコミュニケーションに役立った」…と、相談会は、区民にも喜ばれているそう。気軽に活用してみよう。

誌上質問会!シニア世代サポーターのリアルなお薬の悩みを解消?!

誌上質問会!シニア世代サポーターのリアルなお薬の悩みを解消?! 取材中ですが、サポーター個人の
「薬のギモン」を聞いちゃいました
取材中ですが、サポーター個人の
「薬のギモン」を聞いちゃいました

★サポーターAより:
――『健康とお薬の相談』に伺った想定で、教えてください。
寝る前に飲む薬を忘れてしまうことがよくあります。どうしたらいいですか?

栗原 「なんのお薬でしょう?
(この薬です、とお薬手帳をみせて)

降圧剤ですね。
具体的にはかかりつけの薬剤師にご相談いただきたいのですが、対処の方法はあります。
回数を変えたり、タイミングを変えることです。
例えば夕食後は忘れないのであれば、夕食後に飲むようにします。
またお薬をまとめて一包化すれば、飲み忘れも防げます。
様々に検討して、解決策を見つけましょう」

――薬をたくさん飲んでいます。たぶん全部ジェネリックだと思いますが、
ジェネリック医薬品で大丈夫でしょうか?
會田 「ジェネリック医薬品で体調が変わったとかであれば問題ですが、
ジェネリックがダメということはありません。
ジェネリックは国が“先発品と有効成分・効果などが同等です”と認めた医薬品。
安かろう、悪かろうの医薬品と誤解されていた時代は過ぎました。

いまジェネリックの使用率は全国で75%まで進んでいて薬剤師会は使用率80%を目指しています。
ある公立病院では、使用率92%とも聞きます。
抗がん剤にもジェネリックがある時代、そしてジェネリックは間違いなく安いです。
ジェネリックに懐疑的な医師や患者さんもいますが、
『オーソライズドジェネリック』というお薬もあります。
これは、先発医薬品と同一の医薬品がジェネリックとして発売されている、というものですが、
成分はもちろん添加物、製法なども同一で、商品名、パッケージが異なる医薬品です」

 普段から使っているだけあり、
薬の質問もかなり具体的になります
普段から使っているだけあり、
薬の質問もかなり具体的になります
 病院では頷くだけでも、自宅にもどると
ふと、あれ?と思うことは、誰にもあるはず
病院では頷くだけでも、自宅にもどると
ふと、あれ?と思うことは、誰にもあるはず

★サポーターBより:
――10年くらい、コレステロールを下げる薬と尿酸値を下げる薬を飲んでいます。
かかりつけ薬剤師さんから、『止めたり減らしたり出来たら…』と言われたことがありあます。
先生(=医師)には言い出しかねていますが、
高齢者とお薬の飲み続けは、どう考えたらいいですか?

友光 「服用は、どんなふうですか?」

――夕食後に2種類、各1錠。最も少ない服用量です。

友光 「では、減らすとすれば、錠剤を半分に割って服用するか、2日に1度にするかですね。
高齢になると代謝能力が落ちるので、薬剤が体内に蓄積しやすくなります。
薬剤師は薬の継続服用による肝臓のダメージも考慮します」

――コレステロール、尿酸値はうまくコントロールできていて、
私の主治医は定期的な血液検査で、肝機能も正常なのを診てくれています。(服薬量は変わりません)

友光 「一度飲んだ薬は続けなければいけない、これが一般的ですが、
私は日本の医療の課題の一つだと思います。
本来は、必要なお薬は飲み続けて、治ったら徐々に減らしていく。
でも、どうやって薬を減らすかを考える専門家がいないのです」

「もし服薬量を減らしたいなら、こんなふうに先生にお話ししたらどうでしょう?
『先生、薬が減らせたら嬉しいのですが、一度半分に減らして飲んでみて、
それで検査の結果をみていただけませんか?』と。
医師に聞きたいことを“どんな言い方でお話しすればよいか?”
私たちはそれも具体的にアドバイスします」

ーーありがとうございます。参考にさせていただきます。

會田「また、服用する薬が増えていくのも、大きな課題ですね。
疾患があって薬を飲んでいて、何か他に症状が出ると別の薬が加わって、
どんどん薬が増えていくのが現状。
薬を減らす、薬が増えないようにする、これが出来ておらず、国でも課題になっています」

 薬剤師会の友光さん、私たちとお薬の関係を
身近な視点でアドバイスしてくれました
薬剤師会の友光さん、私たちとお薬の関係を
身近な視点でアドバイスしてくれました

★サポーターCより:
――ネットで薬を買うことがあります。便利になったと思っています。
ネットで薬を購入するのを、どう思われますか?

友光 「ネットで、どんな薬を買いますか?
使い慣れている、よく知っているお薬を、常備薬として買うのでしたらいいですが、
お薬は基本的には薬剤師との対面で購入していただきたいです。

例えば、葛根湯は熱のないひき始めに使いますね。肩こりの対症療法で飲む人もいます。
お薬は、症状、飲んでいる薬、体調など総合的に判断して選択されますので、
風邪だからいつも飲んでいる薬が常に最適とは限らないのです。
軽い症状だからと、勝手に“コレ”と購入して飲まずに、薬局で薬剤師に相談してください。
適切な薬を選んでくれますし、医師の診察を薦められる場合もあります。

また、どこで買うかも問題です。実はニセ薬もあるのですよ。
日本人は薬を信用していて、全部本物と思っていますが、ニセモノの薬もあるのです。
並行輸入や個人輸入で入ってきた海外からの薬、
パッケージは同じでも中身は違うものも存在します。
通販やネットは、どんな会社が、あるいはどこの薬局が開設しているのか。
信用できるものかを確認し、市販薬も、基本は薬剤師のいる薬局で
相談しながら購入することが大切です」

薬局、薬剤師の地域での活動に注目!セルフメディケーション支援ほか

會田 「セルフメディケーションとは
『軽い病気やケガは、薬局で買える一般用医薬品などを使って自分で治療する』ことです。

自己治療の意味ですが、普段から病気の予防や
健康の維持増進を心がけるという広い意味も有する言葉です。
私たちはまず薬局に来ていただいたら、患者さんの症状は市販薬で解決するか?
病院に行った方がいいか?を判断します。
(それと同じように)セルフメディケーションを支援する
『健康サポート薬局』づくりに取り組んでいまして、
例えば、1つの中学校の学区域くらいの範囲に1軒を実現しようとしています。
健康教室を開催して、街の保健室的役割を担おうと考えています」

お薬手帳を大切にしよう!かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師をもとう!!

栗原 「お薬手帳は大切にして活用していただきたいです。
最初のページ、情報、アレルギー歴、副作用歴、主な既往歴は、
ぜひ書いていただきたいと思っています。
薬局がくれるシールを貼るだけでなく、ビタミン剤、整腸剤、
サプリメントなど飲んでいたら、その箱書きを一緒に貼るのも良いと思います。
お薬手帳を忘れた時のために、スマホで写真に撮って持っているのも効果的です。

薬剤師には、普段の情報がとても重要で、実は電子お薬手帳への移行が始まっています。
電子処方箋が発行されるようになると、サーバーを介して、調剤を行うために、
指定した薬局が情報を取ることができるようにもなります。
情報を取り出せるのは一度のみです。重複調剤を防ぐためです。

日本薬剤師会が、ひとつのプラットフォーム、QRコード、
マイナンバーカードの利用、などなどを検討して、
実証実験を開始しているところです。あと数年で電子お薬手帳ネットワークが実現する予定です」

 多くの便利な薬が存在するから、それを正しく
活用するために薬剤師さんが重要になる
多くの便利な薬が存在するから、それを正しく
活用するために薬剤師さんが重要になる

現在でも無料ダウンロードのお薬手帳アプリがありますが、薬剤師会の開発中の電子お薬手帳は、
さらに進化したネットワーク型!でも「紙のお薬手帳がなくなりはしないでしょう」とのこと。
お薬手帳、大事にしよう。

また、かかりつけ薬局とは、
『調剤をしてもらうだけでなく、薬や健康の相談にのってくれ、健康状態を把握してくれる薬局』のこと。
例えば、血圧で内科にかかっていて、ひどい咳で耳鼻咽喉科にかかりお薬がでたら、
かかりつけ薬局に行くのがベスト。
飲み合わせなどチェックしてくれます!
質問があれば、親切に答えてくれて、アドバイスがもらえる。
薬局は1か所に、そして、かかりつけ薬局をもって、こまめに薬剤師さんに相談しましょう!

「薬剤師は比較的話しやすい人が多いと思います。
真面目で、相談すれば必ずお答えします。あてにしていただきたいです!」

會田さん、栗原さん、友光さん、丁寧なご回答、ありがとうございました。
お薬は薬剤師さんから対面で入手するのが基本ということの重要性を改めて感じました。

サポーターの取材後記

GEN
いろいろなことを知りました。ありがとうございました。私も医師から薬が出ていますが、減らせないか検討相談してみようと思います。そして、薬が増えないようにセルフメディケーションを心がけようとも思っています。疑問・質問ができたら、行きつけの薬局の薬剤師さんに率直にお聞きすることにします。「健康とお薬の相談」の際は、アドバイス、よろしくお願いいたします。
らいな
私のかかりつけの薬局は、個人薬局です。きめ細かい対応をしてくださるし、必ず飲み合わせについての確認もしていただきます。薬剤師さんひとりで切り盛りしているので、最近のメガ薬局のように、休日なしの長時間開局というわけにはいかないのですが、患者さん一人ひとりをしっかり見ようとする真摯な姿勢に、先生を100%信頼させていただいております。薬剤師さんのコメントを聴きながら、その先生にかかりつけをお願いしていることにしてよかったと感じました。
薬剤師さんはお忙しいと思って遠慮することなく、「電話での質問」も歓迎だそうです。また、災害時の対応に関して、組織をあげて準備をしていることもわかりました。薬剤師さんは処方箋に書かれている薬を手渡すだけでなく、「お薬手帳は患者さまその人の歴史である」と考え、患者さんまるごとを観るプロフェッショナルだという強い気概を感じることができ、心強く思いました。
みずすまし
薬屋さんへ行くと親切に応対してくれる「薬剤師さん」。実は大変な方々と言う事が解った取材でした。
「薬剤師さん」は臨床実習を受け、医学文献にも目を通すなど、医療技術の向上に努力し、医師と同じように病気やケガの患者と向き合い、患者が健康を取り戻す為に手伝いをする「薬の見張り番」の様な方々でした。
かかりつけの薬剤師さんをつくり、あちこちの病院から処方される薬を見守ってもらおうと考えた取材でした。

サポーター紹介

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