サポーター体験記
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西武鉄道、令和を走る! ~鉄道好き集まれ?!想い出から使い勝手まで、シニア目線で迫る私たちの西武鉄道~

西武鉄道、令和を走る! ~鉄道好き集まれ?!想い出から使い勝手まで、シニア目線で迫る私たちの西武鉄道~
記念撮影の笑顔!お土産のフラッグに
ご満悦のサポーターたち
アニメ、銀河鉄道999のデザイン電車や区と協働のグリーンマルシェ開催など、
練馬とのつながりを感じさせる西武鉄道。令和をむかえ、新型特急も登場し、新企画も目白押しの様子。
なにせ経験がある分、利用も想い出も量が多いのが我々シニア世代。
今回は、練馬を縦断する西武鉄道のこれから、シニアとして楽しむコツなどを取材しました。

西武鉄道株式会社

広報部 課長補佐 木村有加さん
※以下、文中敬称略。

所在地
359-8520 所沢市くすのき台一丁目11番地の1
URL
https://www.seiburailway.jp

キーワードは“つなぐ” シニアにも密接に関わる、西武鉄道の活躍

――今回の記事のコンセプトとして『令和』を考えています。
新しい時代になって、西武鉄道さんが何をされているか、次に何を仕掛けていくか、
我々シニアナビで公認したいというおせっかいな思いもありまして(笑)。
まずそのあたりをお聞かせください。

 ご担当の木村さんはなんと!
元運転手さんです!
ご担当の木村さんはなんと!
元運転手さんです!

木村 「本日は、よろしくお願いいたします。

皆さんはパラダイムシフト、という言葉をご存知ですか?
簡単に言うと、
“今まで当たり前と思っていた認識や社会全体の価値観などが劇的に変化すること”です。

お客さまを例にしましても、
従来の西武線沿線にお住まいのお客さまだけでなく、
お子様やシニアの皆さん、また海外から旅行やお仕事でこられるお客さまでしたりと
より幅広い世代や国境を越えた方がお住まい、ご利用されることは
もはや日常になっています。

こういった時代の変化にも配慮しながら、
新しい価値観を作っていけたらと思っています。

自治体さんと協働して、郊外のハイキングコースを新たに作成、催行するなどしており、
これは私どもの移動・輸送という役割を超えて、
新たな鉄道の利用のしかたや価値を創造する例だと思います」


「どうしても私どもだけですと、
自治体さんの管轄する地域への立ち入りが難しかったり
不案内な部分がでてきてしまいますので、その点を協働することで、
お客さまにとってより魅力的な鉄道利用の一つの方法を提案しています。

例えば、冬に芦ヶ久保の氷柱を見に行くツアーがあります。
これなどは横瀬町でしたり、秩父市の皆さんと話をしながらアイデアを作っています。

氷柱の鑑賞ポイントに近づくと、電車が減速したり、場合によっては一時停止するなど、
できることを提案しながら、協働していますね」


――観光電車などで減速してもらえるのはありがたいですよね。

木村 「そうですよね。
西武鉄道は都心はもちろん、自然豊かな地域にも沿線が伸びている
という特徴がありますので
これを活用したサービスの一つであると思っています。

西武グループには、西武トラベルという会社がありますので、
神社のお参りや温泉の利用、買い物などの具体的なコースやコンテンツになりますと、
そちらで専門的に作っていますね」


――シニアにだけでなく、様々な世代に「お出かけ」というコンテンツを提供いただいている、
というわけですね。

木村「はい。
それ以外にも安全・安心は、鉄道会社の使命ですので、
ホームドアの設置なども考えております。
つい先日も、設備投資の計画を発表させていただいたところです。

現在、ホームドアが設置されていますのは、池袋駅のみなのですが、
2020年度中に整備を進めていく対象としては、
1日あたりの乗降人数が10万人以上の駅であり、その中で練馬駅もあがっています。
2021年度以降に整備を検討する対象としましては、石神井公園、中村橋、富士見台、練馬高野台、
新桜台駅も計画に入っています。
西武鉄道発表資料より(参照URL)
https://www.seiburailway.jp/news/news-release/2019/20190510_2019setsubitoshi.pdf

ホームドアの設置は、他社さんと比べるとまだまだ頑張らないといけない点ではありますが、
安全・安心の面から、推進していこうと考えています」

 ホームドアの設置ひとつをとっても、
安全に十分配慮し、様々な角度から
検討する必要がある
ホームドアの設置ひとつをとっても、
安全に十分配慮し、様々な角度から
検討する必要がある

――そうだ、所沢駅の乗り換えがすごく楽になりましたね。
あと自由通路も、これはだいぶ便利になりました。

木村 「そうおっしゃるお客さまは多く、光栄です。

やはり所沢は、弊社の池袋線と新宿線が交差する重要な駅ですので、
この所沢を変えていくという事が、沿線の活性化にもつながると思っていまして
西口にあった車両工場跡地も開発をしており、隣にもタワーマンションが建つなど、
目まぐるしく変化しています。

所沢の街を変えていく、変えるタイミングだということで、
西武ホールディングス社長の後藤も年頭のあいさつで

『今年度のキーワードは、“つなぐ”』だと申しております。

これは、池袋の西武鉄道旧本社ビル跡地に、
大規模オフィスビル、ダイヤゲート池袋が4月に開業し、
令和の時代に『つなぐ』ですとか、
池袋線と新宿線を『つなぐ』所沢を変えていく、ですとか、
それから新型車両の”Laview(ラビュー)”ですね。
何年も前から検討し、やっと形になって走り始めました。
これも時代を跨いで次の時代に『つながっていく』。

『つなぐ』をキーワードにしながら、一つひとつのことを真摯に取り組んでいく、
という思いを強くしています」

まさに我々練馬区民は、西武鉄道さんが「つないでくれる」ことが
生活に直結しますから(つながるので)期待しかないですね!

建築家のこだわりが生んだ新型車両、Laview(ラビュー)の秘密に迫る

――Laview(ラビュー)について教えてください。
斬新なデザインだと思うのですが、コンセプトや狙いなどを教えてください。

木村 「Laview(ラビュー)は西武鉄道の100年アニバーサリーの一環で誕生しました。

『次の100年に繋ぐ、お客さまの心に残る・形に残る特急電車を作ろう』

と若手の社員、男女混合チームで考えたのが始まりです。
このチームには、車両の設計を担当する部署以外にも様々な部署から
メンバーが集まりました。
その中で、建築家の妹島和世先生にお願いしよう!ということになり

~これまでに見たことのない景色~

というのを車両のデザインコンセプトとしてご提案いただき、
見事に体現していただきました」

 当時を振り返りながら語る木村さん、
和やかに取材はすすむ
当時を振り返りながら語る木村さん、
和やかに取材はすすむ

――新しい車両を作ろう、と思うからこそ新しさを求めて、(車体専門のデザイナーではなく)
建築家にお願いした、ということなんでしょうか?

木村 「そうですね。

過去には”52席の至福”というレストラン電車を建築家の隈研吾先生にお願いしました。
ですので、車両のデザインを建築家の先生にお願いする、ということはありました。
しかし一から丸ごと、というのは、やはり斬新な視点にご期待して、という思いからです。

実は妹島先生ご自身も車両のデザインをすることは初めてだったようで、
多くの意見交換や議論を重ねました。

先生のこだわりで、例えば車両のワイパーひとつとっても、
Laview(ラビュー)の独特の形状に対応するものが、国内メーカーに無くて
わざわざフランスから仕入れています。

 会社の1Fにある精工な模型は
独特の丸い形状の細部が良く見まわせる
会社の1Fにある精工な模型は
独特の丸い形状の細部が良く見まわせる

デザインに妥協せず考えていただいたことで、
お客さまに『斬新』と思っていただける車両になったと思っています」

実際に乗ってみました!ユーザー目線からの機能性&気づき

――実は私、先日Laview(ラビュー)に乗車したんですよ。
池袋から所沢まで19分だったかな?
あっという間だったのですが、やっぱり芦ヶ久保とか山間の方が楽しいんでしょうね。

木村 「Laview(ラビュー)の良さを最も体感できるのは、
やはり景色が良い場所だと思います。
大きな窓で存分に景色を楽しめますので、西武秩父線などはオススメですね」


――内装の黄色も、バリアフリーも、それからリクライニングですか。
座席の傾きが新しかったですね。こう、背もたれだけパタン、というのではなく、
シート丸ごと傾く、と言いますか。

木村 「ありがとうございます。
まさにゆりかごのように傾きますよね。

これも妹島先生の『車内に居るときに、自宅のリビングのようにくつろいでほしい』
という想いで、シートの形状もお客さまを優しく包み込むような形状でしたり、
傾きにもこだわっています。

現在、当社のブランドカラーはブルーやグリーンが主体なのですが
先生のイメージとして、西武鉄道=黄色、を強く持たれていまして、
車内には黄色を採用されました。

 Laview(ラビュー)の内装カラーは黄色、
妹島先生による昔の車両へのオマージュ
Laview(ラビュー)の内装カラーは黄色、
妹島先生による昔の車両へのオマージュ
 会社の入り口、確かに
企業カラーはブルー系
会社の入り口、確かに
企業カラーはブルー系

他にもありますよ。
車両と車両の間の部分やつり革の上の広告スペースなどに、行先やインフォメーションを流す
”サイネージ”ってありますよね?
※サイネージ・・・もともとは記号や標識、マークの意味。昨今、駅や公共スペースなどで壁や柱に埋め込まれて、デジタルデータをポスターの代わりに表示する利用形式が増えている。動画に対応できるほか、張り替えの手間やON/OFFが遠隔で出来など便利な特徴がある。

最近の一般的な車両ではスペースの確保とスッキリ見せるために、
壁とフラットになるよう、埋め込まれているタイプが主流だと思います。

ところが、Laview(ラビュー)では、このサイネージが壁からポコッと
出ているんですね。
これは先ほどの『リビング』の着想で、自宅でTVを観ているかのように感じて欲しく、
あえてサイネージを出しているそうです」


――建築家の先生らしいこだわりですね。
私たちの年代ですと、西武さんのイメージカラーは黄色もそうですが、
やはりピンクですね。子ども時分に利用した昔の車両はローズカラーでしたから。
でもそういった歴史や想い出にも配慮されたデザインは、なんだか嬉しいですね。

木村 「シニアの皆さんに向けた楽しみ方ですが、

例えば”52席の至福”ですと、
・ブランチコース(基本的に池袋~西武秩父まで)
・ディナーコース(西武秩父~池袋に戻って来る)
があります。
※様々なコースがあります。

 レストラン電車「西武 旅するレストラン『52席の至福』」、
一度は利用してみたい
レストラン電車「西武 旅するレストラン『52席の至福』」、
一度は利用してみたい

土日祝日しか運行をしていないのですが、ブランチコースは発売後すぐに満席になります。
ディナーコースにつきましても満席に近いご利用状況となっております。
やはり、都心から手軽にこういった形式で利用できる電車が
唯一ですから、ご好評をいただいております。

昨年取ったアンケートの結果からは、
一番利用されている層が40-50代の女性の方が多いですが
もちろん60-70代の方にもご利用いただいております。
3~4ヵ月ごとにお料理もかわりますので、いつご乗車いただいても
ご夫婦やお友達と、優雅な旅をお楽しみいただけると思います。

ご予約はホームページから、となります。
日程が決まりましたら予約開始日に確保していただければと思います。
ご家族・ご友人の記念日として使っていただくのも、オススメの楽しみ方ですね。

ご予約の時にオーダー頂ければ、サプライズにも対応できる・・・かもしれません(笑)」

ラッピング電車に、旧車両の復刻!町と繋がる、西武鉄道への期待!

――来年、東京2020大会を迎えるのですが、西武鉄道さんとして
取り組まれることはあるのでしょうか?

木村 「外国のお客さまが間違いなく増えますので、
TIC、といって海外からのお客さま向けの観光案内所を池袋駅と西武新宿駅に設置しています。
※TIC・・・ツーリスト・インフォメーション・センター

それから、ソフト面としましては、駅係員や乗務員の語学教育にも力を入れています。
駅や車両の案内放送は多言語化していますが、やはりコミュニケーションも
必要ですからね。

広報でも英語のほかにタイ語、台湾に向けて中国語でFacebookにて情報発信をしています。

通常業務の幅が広がる、という意味では、現場は特に大変な部分もありますが、
逆に考えれば、大きなチャンスです。
日本に来られて日帰りで秩父を楽しまれることは十分可能ですし、
弊社としても受け入れの環境を整えていくという責任を感じています。

また姉妹鉄道協定も、台湾の鉄道会社と提携していますので
こちらの関係からも海外向けの情報発信はより強化していく方向ですね」


――最後に、西武鉄道さんとして練馬区と取り組まれていることや
練馬のシニアが参加できるような催しなどはありますか?

木村 「はい。

”西武グリーンマルシェ”がオススメです。
石神井公園駅で行っているのですが、練馬区さんにご後援をいただいて、
まさにタッグを組んで開催しています。
私どもが練馬区さんにお伺いして、次のテーマはどうするか?どの店舗さんにお声がけするか?
など、一緒に考えています。

 自分の居住エリアの話では自然と笑顔に、
あちこち出かけてみよう!
自分の居住エリアの話では自然と笑顔に、
あちこち出かけてみよう!

次の6月29日(土)※の会は、
『夏の野菜とビール』というテーマで開催します。

駅前すぐの高架下で30店舗程の沿線出展者さん、練馬区のお店のかたに
ご参加いただいて、地元の野菜などを販売しています。
※取材時は5月。次回は11月23日(土)開催予定。

これは本当に楽しいイベントでして、弊社としても意義を感じています。

練馬区さんはもともと”都市農”が盛んです。
その応援と、沿線の魅力を沿線外の皆さんにも知って頂ける機会になっています。
このイベントに遊びに来ていただけることで、
石神井公園に行ってみたり、ちょっと電車に乗ってみよう、と
沿線や駅の楽しみ方をご提案するイベントとなっております。

前回は3月開催で、加藤農園さんのイチゴが出たのですが
販売量が足りなくなると、畑に摘みに行ってくださって。。。
次回は6月ですから、獲れたての枝豆ですとか、とうもろこしも出る予定ですよ!」

実は私、3月まで広報の中でマルシェの担当をしてましたので、
その意味でもすごく、思い入れがあるんですよ」

・・・木村さんには他にもたくさんのお話を伺うことができました。

広報にご異動される前は、『レッドアロークラシック』という、
昔の5000系の電車に見立てた10000系の電車の企画もご担当されたとか。
横瀬の車両基地に1両だけ残る5000系を実際に見に行って
ラインの赤を極力忠実に再現するなど、ご苦労もされたそう。
皆さんに愛されていた車両を現代に再び登場させることで、地域を盛り上げたかったのだと
話してくれました。


練馬区に住むシニアにとっては、肌色と赤のラインの初代レッドアローは
懐かしさもひとしおです。
若い世代の木村さんが、会社の若手も巻き込んで、
様々な世代に鉄道をより楽しんでもらうために工夫をされていることに
我々の胸に迫るものもありました。

鉄道は、私たち乗客の移動手段だけでなく、想い出も一緒に運んでくれるのだと
感じた取材でした。

 毎回大盛況のマルシェの様子(6/28)
西武鉄道のブースも大人気でした!
毎回大盛況のマルシェの様子(6/28)
西武鉄道のブースも大人気でした!

サポーターの取材後記

らいな
およそ50年西武線に乗客としてかかわってきたので、今回の取材は感慨深いものがあった。
沿線にプロ野球チームができたり、都会の真ん中を突っ切る地下鉄と乗り入れて横浜まで一本の電車で行けることになったりと、大きな驚きもあったが、西武鉄道は着実な変化をしてきているように感じる。
私の愛着による先入観かもしれないが、西武鉄道を利用して、嫌な思いをしたことがない。当日対応してくださった木村さん、実は運転士の経験があるという。現場とオフィス、その両方を経験する社員さんがいて、バランスのよい仕事をしているから、そんなふうになっているのかもしれない、と思った。
ynishi
西武鉄道は、他の鉄道会社に比べ、車両のデザイン、電車のラッピング等、鉄道ファンのみならず、多世代に通じて好感が持てる様に、ユニークな工夫が目立つ鉄道会社である(と、私は認識している)。
西武鉄道としては、「平成」から「令和」へ「つなぐ」をキーワードに各事業を進めているとの事。今後は、沿線に外国人も増えてきたこともあり、インバウンド対応にも力を入れていくとの事だった。
mick
最近の西武線では、車掌さんが、「生声で英語のアナウンス」をしているのを聞くことがあります。
2020年のオリンピック、インバウンドの外国人のかたたちにむけた、次なる対応でしょう。
自動アナウンスより、温かみ・人間味を感じて、沿線住民として嬉しくなりました。
今回、取材に対応いただいた木村さんも、若くして運転手・広報など、幅広い業務でご活躍のご様子。
頼もしいです。梅雨の中休みの晴天の午後に、所沢の本社で、様々なお話をお伺いできて、
西武池袋線の、今、これからを、実感できる取材となりました。
Laview、レストラン列車など、これから家族と楽しみたいと思います。

サポーター紹介