サポーター体験記
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ふらっと立ち寄れて相談もできる、みんなの居場所に~「まちの駅 大泉学園」の楽しみ方~

ふらっと立ち寄れて相談もできる、みんなの居場所に
「今日、何をしよう」「誰かとおしゃべりしたいな」…そんなときにふらっと立ち寄れるのが、「まちの駅 大泉学園」です。ほっと一息つく場所を作りたいという思いから生まれた「まちのたまり場」について、スタッフの方にお話を伺いました。

NPO法人 まちの駅 大泉学園

代表理事:坂口 節子(さかぐち せつこ)さん
理事:並木 京子(なみき けいこ)さん

所在地
練馬区大泉学園町5-6-17
営業日時
月曜〜金曜/土曜は第2土曜のみ営業(日曜・祝日・年末年始は休み) 10時〜16時
電話
03-3978-0207
Facebook
https://bit.ly/2tuNdeC

駅のように老若男女が集う場所

駅のように老若男女が集う場所 代表理事の坂口さん(右)と、理事の並木さん(左)。平成16年に母体となる「大泉学園まちづくりネット(OMN)」を結成し、平成22年に「NPO法人まちの駅 大泉学園」として、法人化しました
代表理事の坂口さん(右)と、理事の並木さん(左)。平成16年に母体となる「大泉学園まちづくりネット(OMN)」を結成し、平成22年に「NPO法人まちの駅 大泉学園」として、法人化しました

桜並木で有名な大泉学園のバス通りから、少し入った住宅街にある2階建ての一軒家が「まちの駅 大泉学園」。目印は、「相談情報ひろば」の緑色の看板やのぼり旗です。代表の坂口節子さんと、事務全般を担当する並木京子さんにお話を聞きました。

――活動を始めたきっかけについて、教えてください。

「平成16年10月〜11月に、練馬区の呼びかけでタウンミーティング(地域福祉を考える会)が各地で開催されました。参加したのは町会長や民生委員、地域の人、福祉施設のスタッフなどが中心で、その中から『大泉学園をより良い街にしたい』という思いを持った有志が集まって、『まちの駅 大泉学園』の母体となる団体を結成しました。高齢者、お子さんやママ、障害を持つ方など、まちの人たちが隔たりなく集まれる拠点になればいいなと思っています」

 「まちの駅 大泉学園」は「相談情報ひろば」の緑色の旗が目印です
「まちの駅 大泉学園」は「相談情報ひろば」の緑色の旗が目印です

「まちの駅 大泉学園」の「駅」という名前の由来は、人が行き交う、集う場所という思いが込められているとのこと。

「最初はよく、『道の駅』と言い間違えられました(笑)。ごく普通の民家を利用しているので、訪れた方から『おばあちゃんの家に来たみたい!』『なんだかホッとする』とよく言われます」

戸建ての居心地の良さもさることながら、坂口さん、並木さんたちスタッフの包容力がそう思わせているのかもしれません。

ミニ講座から区の事業まで、活動は多彩!

ミニ講座から区の事業まで、活動は多彩! 1階「ショップ*学園通り」の休憩スペースでは、スタッフとおしゃべりしたり、休憩したり。どなたでも歓迎!
1階「ショップ*学園通り」の休憩スペースでは、スタッフとおしゃべりしたり、休憩したり。どなたでも歓迎!

スタッフは現在20名。関連施設からもお手伝いに来てくれる方がいます。さらに、子ども食堂を手伝うボランティア9名(福祉に興味のある大学生など)で運営しています。

「スタッフは口コミでつながった人がほとんどで、ほぼ手弁当でやってくれています。お店番は有償ボランティアとして、1時間300円ほどお支払いしています」

――主にどんな活動をしているのでしょうか。

「いろいろあるのですが、練馬区の事業を2つ実施しています。設立時から行っているのが、高齢者のための食事会とミニ講座を行う『食のほっとサロン』です。現在は区内に11か所ありますが、ここが第1号。12年続いていて、私たちの活動の原点であり、努力の賜物だと自負しています。もう1つが『相談情報ひろば』です。当初は週1回のペースでスタートし、平成23年8月からは週5回に。『まちのたまり場』として、おしゃべりしやすい雰囲気で相談を受けています」

 手作り小物やクッキーなどの商品が並ぶ1階の陳列棚。ラックには、地域情報のチラシやパンフレットが置いてあります
手作り小物やクッキーなどの商品が並ぶ1階の陳列棚。ラックには、地域情報のチラシやパンフレットが置いてあります

――区の事業のほかに、独自で開催しているものもありますか。

「2年目になる『子ども食堂』も好評で、毎月第2土曜日は子どもたちの活気でいっぱいになるんですよ。『ママサロン』は子どもの発達についての相談場所、『すくすく広場』は孤立しがちな乳幼児ママの集まりです。『手作り教室』と『古典文学を楽しむ会』は、スタッフの趣味や仕事を活かして始めたものです。どれもだいたい、月に1回の開催です」

 毎月1回開催されている「古典文学を楽しむ会」に、サポーターも参加させていただきました
毎月1回開催されている「古典文学を楽しむ会」に、サポーターも参加させていただきました

取材した日は、「古典文学を楽しむ会」が開催されていました。参加者は、1階でチラシを見つけて参加した方や、友だちの紹介で来た方などきっかけはさまざま。「平家物語」を声に出して読んだ後、情景や心情の解説を熱心に聞いていました。古典好きという共通点でつながり、和気あいあいとした雰囲気で毎回開催を心待ちにしているそうです。

「1階のショップでは、障害のある方の職業体験を受け入れています。『いらっしゃいませ』『ありがとうございます』と声に出したり、レジを操作したりする接客は、貴重な体験で自信がつきますから、積極的に応援していきたいですね」

たまり場としてだけではなく、障害者や高齢者への支援も熱心に行われていました。

楽しいこと、新しいことも取り入れて発展

楽しいこと、新しいことも取り入れて発展 「食のほっとサロン」は毎週金曜日に開催されています。地域の高齢者が集まって、わいわいとお食事会とミニ講座を実施します
「食のほっとサロン」は毎週金曜日に開催されています。地域の高齢者が集まって、わいわいとお食事会とミニ講座を実施します

活動拠点から飛び出したイベントも好評です。特に、高齢者施設の方を中心に誰でも参加できる大人の遠足「わかばの集い」は、大泉保健相談所の後援を受け、毎回150名も集まるそう。現在は「まちの駅 大泉学園」が事務局となり、30年近く続いています。

 平成30年5月に開催された「わかばの集い」には、約150名が参加しました。特技や趣味があって披露すると、誰もが主役になれる楽しい時間です
平成30年5月に開催された「わかばの集い」には、約150名が参加しました。特技や趣味があって披露すると、誰もが主役になれる楽しい時間です

「今年は5月に和光樹林公園へ行ってきました。お弁当と飲み物を持って集まり、全員で〇×クイズをやったり、歌を披露したり。飛び入りでハーモニカを吹いた方や、手品を実演した方など、150人に注目されて輝いていました。最近では、区の関係者が視察に来るほど。プログラム通りではなく、主体性を持って参加するイベントなので、珍しいんでしょうね」

今後は、「はつらつセンター大泉」で、子ども食堂の出前開催を夏休みに計画しているとのこと。また、認知症の人とコンビニとの関わりを研究する「ねりまコンビニ協働プロジェクト」の出前講座を大泉学園町で実施予定とのこと。

 サポーターの取材の様子。活動の根底にある強い思いを知ることができました
サポーターの取材の様子。活動の根底にある強い思いを知ることができました

活動の継続と発展、そして新しいことにも取り組むチャレンジ精神。今後の展望についてお聞きすると…。

「例えば、『食のほっとサロン』があるから出かけなきゃ!という帰属意識は高齢者を元気にします。だからこそ、こういう活動は長く続けていくことが第一なんです。私たちもいい歳になってきたので(笑)、若い世代に引き継いでいきたいと思っています」

子どもからシニアまで、みんながリラックスできる「まちのたまり場」には、温かさが詰まっています。足を運んでみてはいかがでしょうか。

サポータの取材後記

ベジタブル
「まちの駅 大泉学園」は、多岐にわたる活動をされています。その中の1つ「古典文学を楽しむ会」を見学しました。平家物語(福原落ち)を皆さん声をそろえて読み、その後、先生が解釈をして皆さんで楽しく和やかにお話ししていました。他の活動には「食のほっとサロン」、「子ども食堂」、「手作り教室」などがあります。利用者の方から「ここがあるから元気になれる」とか「情報交換ができる」などの声が寄せられています。小雨降る寒い日でしたが、スタッフの方々のお話を聞いて心がホットな気持ちになり、寒さが吹っ飛んでしまいました。ありがとうございました。

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