サポーター体験記
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としまえん・あじさい祭り~ガイドツアーで多種のあじさいを楽しむ~

としまえん・あじさい祭り
としまえんが、都内でも有数のあじさいの名所だとご存じでしたか。第14回目となる「あじさい祭り」が5月末から6月末まで開催されました。あじさいは開花時期が長く、盛夏の前に涼を運んでくれる不思議な花です。多種のあじさいを楽しむためにガイドツアーに参加してきました。

としまえん ・あじさい園

施設管理部 施設管理課 担当課長 酒井 貢(さかい みつぐ)さん

所在地
練馬区向山3-25-1
電話
03-3990-8800
ホームページ
http://www.toshimaen.co.jp
 *休園日・営業時間・入園料などはホームページを参照

遊園地の中に10,000株のあじさい園

遊園地の中に10,000株のあじさい園 あじさい園ガイドツアーのスタート地点。予約不要で気軽に参加できます
あじさい園ガイドツアーのスタート地点。予約不要で気軽に参加できます

としまえんの北側に広がるあじさい園は、にぎやかな遊園地とは対照的に、意外なほどしっとりと落ち着いた雰囲気です。平日の昼間は、中高年の方々がゆっくり散策したり、見頃のあじさいをカメラで撮影したりする姿が目立ちます。「ほぼ毎年楽しみに来ているんですよ」というのは常連ご夫妻の声。
年々規模を拡大し品種を充実させていき、現在では150種10,000株を誇る大規模なあじさい園に成長しています。

ガイドツアーに参加しました

ガイドツアーに参加しました あじさいをこよなく愛する、ガイドの酒井さん
あじさいをこよなく愛する、ガイドの酒井さん

あじさい祭り期間中の毎週月曜日と金曜日に、無料で参加できるあじさい園ガイドツアーがあります。集合場所に行くと、すでに10人前後の参加者が集まっていました。取材日にツアーガイドをしてくださったのは施設管理課の酒井さんです。
「あじさいは日本原産で、室町時代にお寺などに植えられるようになり広まりました。一般的にアルカリ性の土壌だと赤く、酸性だと青くなると言われています。日本は酸性土が多いので青いあじさいが多くなっています」と、酒井さん。

 山奥の小道にいるような錯覚さえ覚える「霧のあじさい坂」
山奥の小道にいるような錯覚さえ覚える「霧のあじさい坂」

あじさい園は、あじさい坂、水色の丘、育種家の遊歩道、エンドレスサマー、白い小径(こみち)、あじさい宝石箱、山あじさいの小径、あじさいトンネルの8つのエリアに分かれていて、それぞれに特長があるとのこと。早速、歩いてみましょう。

あじさいの魅力を堪能する

あじさいの魅力を堪能する 「育種家の遊歩道」に咲く、「ミセスクミコ」
「育種家の遊歩道」に咲く、「ミセスクミコ」

あじさい坂の途中で、「霧が出てきた」と先頭を歩く参加者の声。霧のあじさい坂といって、一定時間ごとにミストが吹き出し、辺りの空気をしっとりと包み込みます。少し湿った空気があじさいにはよく似合います。
「あじさいには『がく咲き』と『てまり咲き』があります。中心の小さな花の周りに、額縁状に咲くのが『がく咲き』。花全体が装飾花に覆われたものが『てまり咲き』。皆さんが花びらだと思っている部分が実はがくで、あじさいの花は真ん中の押しピンのような部分なんですよ」

 「あじさい宝石箱」に咲く、「十二単(じゅうにひとえ)」という名の個性的なあじさい
「あじさい宝石箱」に咲く、「十二単(じゅうにひとえ)」という名の個性的なあじさい

花とがくの違いを誤解している方も多いかもしれませんね。お花見テラスのある「水色の丘」は、足腰の弱い方の絶好の休憩スポットです。そして、いよいよ一番の見どころ「育種家の遊歩道」に来ました。ここは、世界の園芸博覧会などで受賞歴のある育種家が作り出した品種が集められています。
「平成4年の国際園芸博覧会(オランダ)で、育種家のさかもとさんが奥様の名前を冠した『ミセスクミコ』で金賞を受賞し、それが火つけ役となってあじさいブームが起こりました」

 昆虫館前の「白い小径」は、アナベルがちょうど満開でした
昆虫館前の「白い小径」は、アナベルがちょうど満開でした

現在では、あじさいの品種は2,000種以上もあるそうです。育種家の方々の発想と情熱に驚きました。
ガイドツアーは途中で参加者が増えたり、ガイドに気軽に質問できたりと、のんびりした雰囲気でした。「あじさいトンネル」を抜けるとツアーは終了です。所要時間は1時間弱。説明を聞きながらあじさい園を周ると、わかりやすくておすすめです。
その後、模型列車あじさい号に乗って、下から見上げるようにあじさいの世界を楽しみました。小さいお子さんを連れた親子が多く、またシニア世代にも好評でした。酒井さんにあじさいを育成する際のご苦労や喜びについても、お聞きしました。

 あじさいの花をつけた模型列車あじさい号。あじさい園を巡ります
あじさいの花をつけた模型列車あじさい号。あじさい園を巡ります

「苦労といえば、あじさいの病気や害虫に気をつけることですね。緑色の花が咲いたら伝染病の可能性があるので、特に注意しています。あとは剪定(せんてい)、日当たり、林の枝切りなど、どの作業も微妙なことで、翌年の開花に影響するので気を使います。でも、きれいに咲くとすべてが喜びに変わります」
あじさい園の管理をすべて任されている酒井さんならではの、思いにあふれた言葉でした

行きたくなるイベント情報

行きたくなるイベント情報 事業企画課の皆さんと、酒井さん(右から2人目)
事業企画課の皆さんと、酒井さん(右から2人目)

場所を移し、酒井さんと企画課の方々にイベントについてお話を伺いました。
「あじさい祭りの時期、今年はステンドグラス教室、押し花クラフト教室、あじさい写真教室、フォトコンテストを実施しました。また、夕方からあじさいのライトアップもして、17時からは入園料を安くしています。毎年お客様の反応を見ながら、企画も趣向を凝らしています」
最後にシニアナビねりまの読者にメッセージをお願いします。
「都内でこれだけの品種があるあじさい園は、としまえんだけだと思います。シニアからお子様まで幅広い世代で楽しめるので、是非いらしてください」

本日はありがとうございました。

サポータの取材後記

プラッシー
山あじさいの小径にある品種「白鳥」は咲き終わると裏返り、自然の神秘を感じました。このような奥ゆかしさを持つ性質に、日本人は魅かれるのかもしれませんね。お話を聞き、あじさいを丁寧に育てている皆さんの熱意が伝わってきました。
夢ブリッジ
あじさい園を歩きながら学ぶガイドツアーでは、あじさいの種類や歴史がとても良くわかりました。園の入り口近くのあじさい坂で、霧(ミスト)にけむっているあじさいの姿には日本の原風景を思い出させるものがありました。
風のハズバンド
亡くなった妻は、あじさいが好きでした。また、あじさいの花びらをかたどった「おたくさ」という菓子も好んで食べ、郷里の長崎からよく送ってもらっていました。あじさいの散歩道を歩きながら、妻を懐かしく思い出し、改めて美しい花だと思いました。

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