前回に続き、今回の「シニアナビ通信」は番外編(後編)となります!
※前編はこちらをチェック!
https://snavi-nerima.com/navitsushin/1487
去る、2019年9月28日、に西武鉄道主催のイベントが
大泉学園の『T・ジョイSEIBU大泉』で行われ、
私たちシニアナビねりまサポーターがメディアとして招待(取材依頼)
されたのでした!
イベントは、「高畑勲監督作品上映会in大泉学園」。
今回は後編、第二部のミニ講談の様子をお届けします!
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【シニアナビ特別編:後編 ~一龍齋貞心師匠による、オリジナル講談~】
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過去2回、文化庁芸術祭優秀賞を受賞され、
テレビ、ラジオ、舞台など多方面でご活躍されている一龍齋貞心師匠の登場です。
映画『平成狸合戦ぽんぽこ』にまつわる、オリジナル講談、タイトルは「金長狸」です。
【一龍齋貞信師匠】「一龍齋貞信でございます。
みなさん落語というものをお聞きになったことはあると思いますが、
講談というのはなかなか機会が無いですね。
我々が落語と違うのは、こういう釈台という台を前に置きまして、
こんなの(張り扇)をひっぱたきながら
『(張り扇の音)
頃は元亀三年(ポンポン)~十月十四日(ポンポンポン)、
武田(ポン)大僧正の(ポン)信玄(ポン)~…』
※口で出している音
こんなことをやってたんです」
――オリジナルの講談は実にテンポよく進みます。
お話しを要約すると・・・
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今から約二百年ほど前、阿波の国は勝浦郡日開野というところ
(※これは現在の四国、徳島県小松島)に
大和屋茂右衛門という染物屋さんがありました。
ある日、この染物屋の主人、茂右衛門が自分の家の土蔵の裏に
大きな穴が開いてることに気づく。
番頭さんに相談し、どうもこれは狸の仕業だなとなったが、
根が優しい茂右衛門、穴の前に毎日握り飯を作って置いておきなさい、
と番頭に頼みます。
それからしばらくいたしますと、この大和屋がにわかに忙しくなって、
えらい商売繫盛する。これは狸様の仕業に違いない、と確信したそんなある日、
茂右衛門のところに狸が『修行に出るので留守にする』とお願いにきて…。
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・・・というお話なのですが、
この修行の途中で、大変なことが起こり、修行に出向いた先の
六右衛門狸一族と争うことになった。
このお話が、四国・徳島(阿波の国)周辺に江戸時代から伝わっていたそうで、
これを明治時代、大阪にいた神田伯龍先生が講釈に仕上げ、大人気を博し、
多くの映画会社が狸の映画を、この話をもとにして作り始めました。
今回の映画も、大元はそこにあるのだそう。知りませんでした。
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【一龍齋貞心師匠】「(バンッ!張り扇の音)そして時代がずっと進み二百年程後、
今からそう、三十年程の昔でございます。
あの高畑監督がプロデューサーの鈴木さんに、鈴木さん狸の映画作りましょう狸の映画。
阿波の狸合戦ですよ。とこう言った。
ちょうど時を同じくして宮崎駿監督も、
狸の映画ですねとこう言いだしたんですよ。偶然てのは恐ろしいもんでね。
ところが世の中そううまく事が運ばない。
その頃のスタジオは忙しく、手が付けられない。
あっという間に三年。
またまた宮崎監督が、鈴木さん狸ですよ狸とこう言い出したんですね。
ところが今度は別の作品が完成間近。
今度こそ、と宮崎監督が、『豚の後は狸ですか、こりゃ面白い』ということで
いよいよ本格的スタートだ。これが平成四年のことなんです。
そこで高畑監督が時代を現代にうつして、所も東京の近郊、多摩丘陵を舞台として
人間社会の文明に飲み込まれていく狸の戦いを描いたのが
『平成狸合戦ぽんぽこ』ということになるんですね。
(張り扇の音)それではご覧いただきましょう~。『平成狸合戦ぽんぽこ』!」
――監督のお人柄や、大泉学園との関わりを感じられる楽しいトーク、
そして一龍齋貞心師匠のオリジナル講談ののち、『平成狸合戦ぽんぽこ』を鑑賞しました。
トークショーのおかげか、今までの印象とまた違って見えたのが、不思議でした。
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■取材後記
★ynishi
PRESSという立場でいつもとは違う雰囲気の取材が行えました。
西武鉄道がアニメの練馬と言っている様に、イベント自体がアニメの街大泉を強調している雰囲気でした。朝ドラ(なつぞら)の影響もあり、今後のアニメの街としての発展が楽しみで、アニメの街練馬をより好きになれるイベントでした。また、大泉学園出身の宇賀なつみアナを含めたトークショーにおいては、大泉学園の歴史が伝わってくる内容で、練馬区歴史の勉強になりました。(宇賀なつみアナとの2ショット写真は家宝にします!)
★シルク
西武鉄道からの取材依頼を受けての、体験。シニアナビねりまの認知度が上がり、今後、このような形が時折でもあると面白いかも知れない。
久しぶりに大泉学園駅に降り立ち、ビックリ!整備され、すっかり以前と変わった駅テラスにはアニメキャラクターのオブジェが沢山あり、ここ大泉学園をアニメの街としてアピールしていることがよくわかる。
今回のイベントは主催が西武鉄道、企画協力にスタジオジブリということである。昨年亡くなった高畑勲監督へのオマージュ企画ということで、大泉学園を”アニメの街”としてさらに盛り上げたい西武鉄道側の積極的アプローチではないか。貴重な体験ができましたことに感謝します。
★mick
イベントは、土曜早朝にも関わらず、親子連れ・カップルなどでにぎわっていた。
高畑監督に縁のあるご関係者と、作品に関心のある地域住民が集う、アットホームな雰囲気の心温めるイベントという感じがした。また、西武鉄道は若林社長が参加。地域を大切にする西武鉄道という印象を受けた。
今回の取材は、僕が以前取材した西武鉄道の広報・木村さんからのお誘いによる取材だった。
シニアナビねりまの、区民記者を担当していると、色々な人々とつながりが増え、さまざまな観点で見聞が広まり、「若々しいココロ」でいられるなぁ。と感じました。
その他、おでかけの情報はコチラ!!
→練馬区のお出かけ、イベント情報がいっぱい!「とっておきの練馬」サイトへ。
https://www.nerimakanko.jp/