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「めばえるcafe+」の活動を聞く!
〜植物を通して、地域のつながりを広げよう〜

取材日:平成29年5月30日 更新日:平成29年7月10日

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最近、のんびりしたり、ぼーっと過ごしたりする時間はありますか? 自然とのふれあいや何気ないおしゃべりが心のゆとりをもたらす、そんな場所が高松にあります。「人と自然」がふれあい、「人と地域」が結びつき、「人と人」の心がつながる場所…。「めばえるcafe+(プラス)」を訪ねてみました。
コミュニティカフェ「めばえるcafe+(プラス)」 NPO法人自然工房めばえ
理事長:海野 まさき(うんの まさき)さん
■所在地:練馬区高松3-24-17
■電話:03-5848-8490(営業時間内)
■営業日:月曜(12時〜16時)、火曜・金曜(11時~16時)
■施設利用料:500円(小学生~大学生は200円)
■ ホームページ:http://www.s-mebae.com

関町北から高松へ、移転リニューアル

 平成29年4月に、空家だった一軒家をリノベーションして練馬区関町北から移転してきた「めばえるcafe+」。手作りのかわいい看板が目印で、オープンハウス・コミュニティカフェとして、NPO法人自然工房めばえ(以下、めばえ)が運営しています。詳しいお話を理事長の海野まさきさんにお聞きしました。

 「めばえとして活動を開始したのは、平成24年からです。平成29年3月まで活動していた関町では、“植物の力で地域の方を元気にしたい!”という思いで、実家の部屋と庭を開放した『住み開き』を行っていました」

 四季折々に変化していく植物を介して、ご近所の居場所づくりになっていたとのこと。高松でリニューアルオープンした経緯について、教えてください。

 「関町の実家は手狭になったなどの理由で、住み開きが難しくなりました。そんな時期に、みどりのまちづくりセンター(まちセン)から、高松のみどりあるまちづくりを一緒に盛り上げて行こうよ!とお声掛けをいただき、たまたま区の『空家地域貢献事業』の話を聞いたので、手を挙げたんです」

 「めばえるcafe+」は、空家地域貢献事業のモデル1号となったそうですね。

 「空き家の掃除は何日もかかりましたが、掃除を通して、家のオーナーさんや仲介してくれた区、まちづくりセンター、そして使う側の私たちが苦楽を共にし、『これからここに地域貢献の場を開くんだ!』と、同じ目標を確認し合うことができました。壁を取り払って、和室をフローリングに替えたら、メインルームが広くなって庭まで見渡せる開放感いっぱいの空間になりました」

 利用者からは、「風通しも良く、居心地がいい!」と好評で、ゆったり楽しく過ごされているそうです。

「めばえるcafe+」ってどんなところ?

 「近所の居場所づくりとして、コミュニティスペースは月曜、火曜、金曜にオープンしています。予約はいらないので、ふらっと遊びに来て、お茶を飲んだり、おしゃべりしたり、何もしたくなければ昼寝していても構わないんですよ」

 施設利用料は500円(小学生~大学生は200円)で、コーヒーやハーブティーをセルフサービスで自由に飲むことができます。飲食の持ち込みは自由。めばえ正会員(年会費3,000円)や団体会員(年会費10,000円)になれば、施設利用料はかかりません。

 「講座や教室もいろいろあるんですよ。植物に触れて親しむハーバルライフ講座として園芸クラフト、園芸福祉療法、美容健康、タッチングケアの4講座を定期的に開催しています。その他にも、季節の石けん教室といっためばえ教室、くらぶ活動、こども広場などワークショップもいろいろやってます。予約をしてぜひご参加ください(有料)。それと、みんなで作ってみんなで食べよう!という趣旨の『シェアキッチン』も人気ですよ」

 ハーバルライフ講座はいずれもプロの指導によるもので、以前の関町から通う利用者さんもいるほどです。めばえの活動趣旨を理解したうえで、催し物や展示会などの開催をすることもできるそうですよ。

 「誰でもただ、のほほんと生きてるわけじゃなく、何かしら問題を抱えているものです。重い話でも他人だからこそ話しやすいこともあるし、受けとめてくれる場があるとホッとしますよね」

 温かいオーラ全開の海野さんの明るい声を聞いていると、それだけで心がふわっと軽くなるようです。

原点は、園芸療法士としての想い

 海野さんの活動の原点について教えてください。

 「小さい頃から祖母に連れられて山歩きをしていました。植物採集→押し花→ファイリング、これを小学校6年間、自由研究としてやっていたんです。それが植物を好きになったきっかけ。大人になってから、あの時の山歩きの集いは、牧野富太郎博士の植物愛好会だったんだと気づきました」

 中学から大学まで美術系の学校に通っていたそうですが…。

 「どうしても花の仕事がしたくて、市場の花の仲卸に就職しました。その後、子どもを2人出産。赤ちゃんがいて大変な時期に、母と夫が立て続けに体調を崩して…。どう乗り切ろうかという時に、ずっと興味のあった『園芸療法』を学ぶ機会があり、自然の持つ力に私自身がとても救われました。『私はこれをやりたい!』と強く思ったんです」

 その後、園芸療法士として福祉現場で働き、東日本大震災の被災地で園芸療法の効果を実感。NPO法人自然工房めばえ設立に至ったということです。

「めばえるcafe+」のこれからの展開は?

 「まずは、『めばえるcafe+』をより多くの方に知ってもらい、利用していただきたいです。その先には、行政と協働して『地域包括ケア』の一役を担えたらと思っています。めばえなら他団体と連携もしやすい、多世代交流ができる、多様なプログラムに対応できるなど、柔軟性が高いという特徴を活かしていきたいですね」

 「めばえるcafe+」のような拠点が、区内にたくさんあったらいいなと思います。お近くの方は、ふらっと出かけてみてください。

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よく自転車で通っている道に、区の「空家地域貢献事業」でこんなに素敵なコミュニティカフェができていたなんて、びっくり。「植物」「自然」がテーマだからでしょうか、雰囲気がとてもやさしく温かく、ふっと心がなごみます。海野さんのお人柄も実に魅力的。大ファンになりました! ご近所の方には、ぜひ気軽に訪れてほしいと思います。

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小柄な海野さんですが、人や地域を包み込むような大きなパワーで溢れています

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「めばえるcafe+」の入り口。手書きの黒板や看板が目印。玄関には「楽農くらぶ」で協力してもらっている野瀬自然農園の野菜や果物が販売されています

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体験講座でガーデンブーケを作っている様子

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フローリングにした和室。ごろんとお昼寝してもOK!

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窓を開ければ、目の前に季節の花や植物が楽しめる庭があります

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施設利用料を払えば、ドリンクをセルフサービスでいただけます。自家製のハーブティーもおすすめ!

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季刊で発行される「めばえ新聞」。 A4の4ページに講座や教室などの予定がびっしり。情報や想いが詰まっています

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サポーターの取材の様子。すっかり海野さんの魅力にはまってしまいました。おしゃべりしていると、気持ちが明るくなってきます