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エンディングノートを作成して、心の整理をしよう!
~これからの人生をよりよく生きる、家族のために想いを残す~

取材日:平成29年1月17日 更新日:平成29年3月10日

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“生き方”だけでなく人生の“終わり方”も自分らしく、と考える「終活(しゅうかつ)」という言葉を耳にする機会も増えたように感じます。その象徴ともいえるのが「エンディングノート」。関心はあるけど実際には手をつけないまま…という人も多いようです。そこで、エンディングノートとはどんなものなのか、専門家にお話を伺いました。
株式会社マキノ祭典 ファミリーサポート事業部
終活カウンセラー 川上 祐子(かわかみ ゆうこ)さん
斉藤 靖弘(さいとう やすひろ)さん
■所在地:練馬区上石神井 4-9-24
■電話:03-3929-1040
■ホームページ:https://makino-saiten.com/

備忘録のつもりで、自由に気楽に書いていい

 エンディングノートの書き方などのセミナーを開催しているマキノ祭典を訪ね、終活カウンセラーの資格を持つ川上さん、斉藤さんにお話をお聞きしました。

 「エンディングノートに決まった書式はなく、項目も書き方も自由で、書店などでいろいろな種類が売られています。ハードカバーでケース付きなど豪華なものもありますが、気負って買う必要はありません。ノートにメモのように書いてもいいし、パソコンが得意ならインターネットで検索するとダウンロードできる書式も見つかりますよ。そして2、3年ごとに見直して書き換える。一度作ってしまえばベースがあるので更新も簡単ですよ」

 日常の備忘録のようなもの、まずは気楽に始めてみることが大事、とのこと。自分でも始められそうな気持ちになってきました。

 「成人したら誰もがエンディングノートを書くことをおすすめします。人生を振り返りながら整理して書いていく。今ある自分を受け入れて、未来に向かってよりよく生きるための活動だと思います」

エンディングノートを書くタイミングとは…

 「エンディングノートって『まだまだ大丈夫』と思えるうちにこそ書くべきなんです。アタマがはっきりしていないと書く気にならないし、面倒な調べものは気力がないとできない。心身が弱ってから書くのは相当しんどい作業です。でも、元気なうちに土台を作っておけば、折々に変更を加えれば済むので簡単です。とりあえず書いてみたらいいと思いますよ」

 エンディングノートは、まず自分の名前から書き始めます。名前、生年月日、住所、本籍…。名前にはふりがなも。戸籍謄本を確認しながら書くと良いと川上さんは言います。自分のことを書いたら、次は親戚や友人、知人について。

 「もしもの時に『連絡してほしい人』、『知らせないでほしい人』をリストアップします。リストがあるのとないのとでは、家族の負担が大きく違います。リストがない場合、年賀状の束をひっくり返したりしながら、知らせた方がいいか一人ずつ考えなければいけない。大変な手間です」

 「SNS(Social Networking Serviceの略)などを利用している場合は、デジタルな人間関係についてもリストアップ。リアルにしろデジタルにしろ、人間関係は変わっていくものなので、リストはこまめに見直しましょう」

 さらにノートのページをめくっていくと、不動産などの財産や負債(負債の方が多ければ相続放棄した方がいい場合もある)、連帯保証人になっているかどうか、貸付金があるかどうかなど、保険や年金、ペットのこと、病気について…。項目が立ててあるからこそ、漏らさずに書ける便利さがありますね。

遺言書との違いは?

 あらかじめ書いておくものというと「遺言書」を思い浮かべますが、どう違うのでしょう?

 「法的に拘束力のある『遺言書』は、財産と身分に関する意思決定。『財産がないから関係ない』と考える人も多いと思いますが、そういう人でも誰かに伝えたい“想い”は必ず持っていますよね。エンディングノートは、遺言書には書けないような“想い”を伝えるものと考えればいいと思います」

 「認知症や病気などで想いを伝えられない状況になっても、エンディングノートに家族への想いや感謝の言葉が書いてあれば、家族は救われるんです。家族へのメッセージはいちばん大事かもしれません」

 普段は照れくさくて言えない家族への「ありがとう」の言葉も、素直に残せそうですね。

自分のため、家族のために書いておきたいこと

 「人生の“終え方”に関する項目も大きなポイントとなります。家族は本人の意思を知りたいと思うのです。たとえば延命治療をしてほしいかどうか、葬儀やお墓について、家族でも知らない場合があるので書いておくことも大事です」

 「最近では、葬儀をしない直葬を希望する人もいらっしゃいますが、お別れの時間をゆっくり取れないので、気持ちの整理がつかないままになってしまう場合もあります。また、お墓はいらない、散骨してという場合も、四十九日や一周忌などの際、どこに向かって手を合わせればいいかわからない、という方もいます」

 葬儀やお墓に関しては、家族の気持ちも大事だということ。「そんなふうに考えていたんだな」という“想い”さえしっかり伝われば、生きていく家族の願いを尊重してもいいのではないか、というのが川上さんの考えです。

 自分のこれからと、家族への想い。心を通わせるツールがエンディングノートなのかもしれませんね。

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エンディングノートという言葉をよく聞くようになってずいぶんたちますが、具体的なイメージが何もなく、自分のこととして考えたことはありませんでした。母に勧めようかと思って取材に臨んだのですが、「20歳からでも」「自分の備忘録として」というお話を聞いて、今は自分も少しずつ書き始めてみよう、という気持ちになっています。「これからの人生」のために!

風のハズバンド

3年前に亡くなった妻のエンディングノートを見つけました。白紙で何も書かれていなかったことが残念です。病気になれば書く気力もなくなるので、記入するタイミングが重要だと思います。普通の大学ノートでも良いので、メモ形式でも残していると良いと思います。

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発行元の違うエンディングノート3冊。いずれもA4版で、30ページ前後でした

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エンディングノートや終活について、豊富な知識からわかりやすく説明してくださった川上さん

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戸籍謄本を確認すると、氏名が自分の思っていた漢字と違っていることも多いそう。自分のことは意外と知らないもの…。この機会に確認してみましょう

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故人のエンディングノートに書かれていた希望通りに必ずしも従わなくても大丈夫。「想い」をきちんと受け取って、あとは残された家族の気持ちを優先するのも一考です

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サポーターの取材の様子。誰もが考える「人生のこれから」について、さまざまな質問を投げかけました