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電力自由化について学ぶ
〜電気料金を見直すきっかけにも〜

取材日:平成28年11月7日 更新日:平成29年1月10日

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平成28年4月1日から、電力の小売り自由化がスタートしました。今まで東京電力から供給されていた電力と何が違うのか? 自由化によるメリットやデメリットは?…など、素朴な疑問から今後の展望まで、電力事業も展開しているジェイコム東京の担当者にお話を伺いました。
ジェイコム東京 東エリア局
お客さまサービス推進部:川﨑 真美(かわさき まみ)さん
営業部/新築戸建住宅チーム・チームリーダー:菅原 誠(すがわら まこと)さん
営業部/販売促進担当:大貫 和彦(おおぬき かずひこ)さん
■所在地 練馬区高野台5-22-1
■電話 J:COMカスタマーセンター:フリーコール 0120-999-000(9時〜18時 年中無休)
■ホームページ http://www.jcom.co.jp

東京電力と他社の電力の違いは?

 まずは、電力の小売り自由化について、基本をおさらいしておきましょう。電力会社の主な業務は、「電気をつくる・電気を送る・電気の販売」の3つ。「電気を送る」については、今までどおり各地域の電力会社(東京であれば、東京電力)が行います。電力小売り自由化により、「電気の販売」に地域電力会社以外の企業が参入できるようになりました。

 今までと電気の品質に違いはないのか、供給はどうなるのか、気になりますが…。

 「これまでと同様、送配電事業者(地域電力会社の送配電部門)の設備を使用して電気を供給するので、どこの電力会社を選んでも、従来と品質や供給方法は変わりません。停電時や緊急時などの条件も、どこも同じです」

電力会社選びのポイント

 まだまだ様子見で、電力会社を変えていない家庭も多いようですが、その点についてアドバイスをいただけますか。

 「新規参入する小売業者が、顧客獲得のために割引やポイントなどさまざまなサービスを打ち出し、地域電力会社も新プランで顧客維持の努力をしています。各社が切磋琢磨(せっさたくま)することで、お客様によりよいサービスを提供できるようになりました。自分にとって何が最適なのか、消費者一人ひとりが考えられる時代になったと言えます」

 電力の小売業者を選ぶポイントを教えてください。

 「やはりメインのチェックポイントは、電気料金ですよね。従来の検針票を見るとわかると思いますが、使用したキロワットアワー(kwh)数によって料金が計算されます。東京電力では1段階料金、2段階料金、3段階料金と3つの段階に分かれており、それぞれで電力量料金単価が異なります。現在の検針票をお持ちいただければ、ジェイコムでは切り替え後の電気料金のシミュレーションをお出ししています」

 ジェイコムの例だと、1段階料金は0.5%、2段階料金は1%、3段階料金は10%の割引というように、電気代を多く払っている家庭ほど割引率が大きくなり、消費電力が少ないと割引率は低くなります。例えば一戸建てに住む4人家族の一般的な電気料金であれば、3段階料金の比率が大きくなるため、割引率が高くなるんですね。

 このように3段階料金で割引をする会社が多いようですが、独自の料金体系を持つ会社もあります。また、ポイントでの還元や、他サービスとのセットで安くする、○○円までは固定でそれ以上は変動するなど、サービス内容は各社さまざま。ポイント付与のサービスの場合は、うまく利用できないとポイントだけが貯まって有効期限が切れてしまうことになるので、注意が必要とのことです。

 「料金以外の点では、トラブルがあった場合のサポート体制が整っているかどうかもポイントではないでしょうか。お客様にとっては、安心感も大切だと思います」

 「他のサービスとセットで安くなる」という場合、料金を「まとめる」と、どんなメリットがあるのでしょうか。

 「ジェイコムの場合だと、電話や通信費やテレビなどとセットで全体の料金が安くなる上、請求書もまとめられるので、すっきりとわかりやすくなるというメリットがあります。また、パソコンやスマートフォンで、使った電気料金を確認できるなど、“見える化”もできます」

電力のこれからを考える

 原子力発電(原発)の問題も気にかかります。でも実際には、地域電力会社の送電線には太陽光や風力などクリーンな発電方法でつくった電力から原発を含めた電力まで、すべての電力が集まっているとのこと。つまり、実際に届く電気自体は選べないのが現状、ということです。

 今まではあまり意識することのなかった電力のしくみについても、いろいろと知ることができました。ただ単に電気料金が安くなるだけではなく、電気の使い方に無駄がないかどうかを見直す意識にもつながりますね。平成29年4月にはガスの自由化も始まるので、生活の仕方そのものを考える良い機会になりました。納得のできる電力会社をじっくり選びたいと思いました。

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きさらぎ

平成28年4月から「電力小売自由化」となり、およそ300社が参入しました。消費者にとっても関心の高い出来事です。新規参入したほとんどの会社は、東京電力と比較してコスト的な面を強調していますが、今後は太陽光発電や風力発電など、環境にやさしい発電方法での差別化を目指してもらいたいと願っています。

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電力自由化について、わかりやすく説明してくださったジェイコム東京の(左から)川﨑さん、菅原さん、大貫さん

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検針票「電気使用量のお知らせ」があれば、シミュレーションができます

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スマートメーター。デジタル表示になり、検針員の訪問がなくなります。東京電力エリアでは、平成32年までに従来の電力量計をすべてスマートメーターに切り替えていく予定です

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上記のスマートメーターとの連動で、スマートフォンなどのアプリを利用すれば、電力の使用量が確認できます

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電力小売自由化に先立ち、平成28年2月7日に開催された講演会「何が変わるの?電力小売自由化」の様子。
主催は、練馬区地球温暖化対策地域協議会(ねり☆エコ)
(写真提供:ねり☆エコ)

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上記の講演会では120名の定員を大幅に超える約250名がココネリホールで聴講。電力自由化の関心の高さが伺えます
(写真提供:ねり☆エコ)

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サポーターの取材の様子。一般区民の視点で、疑問をどんどん投げかけていきます