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必ず押さえておきたい!? 在宅介護について

取材日:平成27年7月8日 更新日:平成27年8月10日

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すべての加入者が医療の給付を受けられる医療保険と比べて、介護保険は、要介護等の認定を受けた方に介護保険サービスの利用が限られるとてもわかりづらい制度になっています。私には関係ないという方も、いずれ利用する日がやってくるかもしれません。
また介護保険制度の改正により、今年8月から一定以上の所得がある方が介護保険サービスを利用した場合は、自己負担割合が1割から2割に引き上げられました。今回は、これからニーズの高まりが予想される、在宅介護の支援について、練馬区介護保険課管理係の齋藤さんや林さん、給付係の西川さんにお伺いしました。介護保険の基礎から知りたい方には必見です!
練馬区介護保険課管理係
係長 齋藤 宏志(さいとう ひろし)さん
次席 林 佳明(はやし よしあき)さん
給付係 西川 雅子(にしかわ まさこ)さん
■所在地 〒176-8501 練馬区豊玉北6-12-1
■電話 電話 03-5984-2863(直通)
■取材先ホームページ http://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/soshiki/kenkofukushi/kaigo.html

直撃インタビュー

Q1.日常生活の介護サービスを利用するためには、どこに相談すればよいですか?

A1.介護サービスをご利用するにあたっては、区内にある高齢者相談センター<地域包括支援センター>(4本所)・同支所(25支所)、または介護保険課で承っています。高齢者相談センター本所・支所には、ケアマネジャーや保健師、社会福祉士などがおり、高齢者の様々な支援を行っていますので、困ったことがあれば、お気軽にご相談ください。

Q2.在宅での介護保険サービスにはどのようなものがありますか?

A2.大きく分けると「居宅サービス」と「施設サービス」があります。まず「施設サービス」は、介護老人保健施設や介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)などの施設に入居して利用するサービスを言います。 一方「居宅サービス」とは、自宅で暮らしながら利用できる介護サービスのことです。また、生活の拠点が自宅(居宅)であれば、デイサービスなどの施設に通って受けるサービスも居宅サービスに含まれます。

 居宅サービスの中には、ホームヘルパーによる「訪問介護」、施設に通う「通所介護」、短期間施設に入所する「ショートステイ」、「地域密着型サービス」などがあります。

実際に介護保険サービスを受けるには、まずは要支援または要介護と認定されなければなりません。その上で、ケアマネジャーと相談して、必要な介護保険サービスを決めます。 こちらは、介護サービスの一例です。

>要介護1〜5の方
■訪問介護(ホームヘルプサービス)
ホームペルパーに自宅を訪問してもらい身体介護や生活援助を受けます。
■訪問介護(ホームヘルプサービス)
介護スタッフに移動入浴車で自宅を訪問してもらい、入浴介助を受けます。
■居宅療養管理指導
医師、歯科医師、薬剤師などに訪問してもらい、療養上の管理・指導を受けます。
■通所介護(デイサービス)
日帰りでデイサービスセンターなどに通い、食事・入浴などの介護や機能訓練などが受けられます。
■短期入所生活介護(ショートステイ)
特別養護老人ホームなどに短期間入所して、食事・入浴などの介護や機能訓練が受けられます。

 これ以外にも、様々なサービスが受けられますので、詳しくは こちらのホームページか、「すぐ分かる介護保険」の冊子をご覧ください。

Q3.介護保険の介護認定を受けるための申請方法を教えてください。

A3.
▼申請の窓口としては、高齢者相談センター本所、同支所または介護保険課窓口で承っています。
▼申請書は各窓口にもありますし、区のホームページからでもダウンロードが可能です。申請については郵送でも受け付けています。
▼申請できる人は、本人またはご家族、成年後見人です。また、高齢者相談センターなどに代行してもらうこともできます。
▼介護サービスを利用できる方は、①65歳以上の方、②40歳から64歳までの方については、医療保険に加入している方で、関節リウマチ、初老期のおける認知症など加齢による心身の変化に起因するとされる特定疾病(16種類の病気)により介護が必要になった方、となります。
▼申請の際には、申請書の他に介護保険の保険証(40〜64歳の方は、健康保険の保険証)が必要です。
▼申請をすると、練馬区の担当職員などがご自宅を訪問して、心身の状態や日頃の生活などの聞き取り調査を行います。また区の依頼により主治医が意見書を作成します。
▼訪問調査結果や主治医の意見書の一部項目をコンピュータ入力し、一次判定が行われます。
▼一次判定結果や主治医の意見書などをもとに保健、医療、福祉の専門家が審査して二次判定がなされます。 ▼介護認定結果は申請から原則30日以内に通知されます。

Q4.申請した後、結果通知を受け取るまでの期間、介護保険のサービスを使えますか?

A4.介護の申請をした日から介護サービスは受けられます。申請日以降、ケアマネジャーが要介護度を想定し、暫定ケアプランを作成して届け出ることで、介護サービスを利用できます。万が一、介護認定の結果が非該当になった場合は、介護保険のサービス対象外になってしまいますので、全額自己負担になります。暫定利用をする場合には、認定が非該当になることも了承の上で、介護サービスを利用していただくことになります。なお、自己負担額のお支払いは、認定結果が出た後になります。

Q5.要支援と要介護の違いは何ですか?

A5.常時介護が必要な方に対して認定されるのが「要介護」。「要支援」は状態の改善と悪化の予防を目的として、介護が必要な方に対して認定されます。

Q6.介護保険を使い、在宅でリハビリを受けることができますか?

A6.施設に通ってリハビリを受けていただく「通所リハビリテーション」が原則となります。ただし、通所が困難な方については、自宅にリハビリの専門家が訪問してリハビリを受けられる「訪問リハビリステーション」というサービスがあります。1回の自己負担額の目安は336円です。

Q7.介護保険を使い、在宅で入浴サービスを受けられますか?

A7.食事の提供などの身体介護の1つとして、ホームヘルパーにご自宅での入浴介助を行ってもらえます。また、自宅の浴室での入浴が困難な方には、特別浴槽を自宅に運び込み、入浴していただく「訪問入浴介護」というサービスもあります。

Q8.介護保険を使い、認知症の方も在宅サービスで受けられますか?

A8.認知症の方も、「訪問介護サービス」、「訪問入浴介護」、「訪問リハビリテーション」「訪問介護」などの「居宅サービス」を受けることができます。
 さらに手厚いサービスを受けたいという方は、「居宅サービス」よりも自己負担額がかかりますが「地域密着型サービス」にある「認知症対応型通所介護」を利用することも可能です。

■認知症対応型通所介護(介護予防認知症対応型通所介護)
認知症と診断された方が食事・入浴などの介護や支援、機能訓練を日帰りで受けられます。

Q9.介護保険を使って病院を受診する場合に、介護事業者からサポートを受けられますか?また、散歩も介助してもらえるのでしょうか?

A9.「訪問介護サービス」は、あくまで居宅で行われることが原則です。ただし、利用者の日常生活上必要性がある援助においては、外出介助が例外的に認められており、そのひとつが通院介助です。病院を受診する場合は、ホームヘルパーさんに介助をお願いすることが可能です。  散歩については、ケースバイケースです。例えば、閉じこもりがちな高齢者の方が、外出することでその人の自立を支援するということであれば、認められる可能性もあります。

Q10.介護保険証はいつもらえますか?介護認定の更新は何年ごとですか?

A10.被保険者は、65歳の誕生日直前に介護保険証を初めて受け取ることができます。介護保険を利用するためには、介護認定を申請して、申請後30日以内に結果通知を受け取ります。結果通知と合わせて、要介護度と認定期間などの最新情報を印字された新たな介護保険証が郵送されてきます。  利用者の容態が安定していて更新する場合(変更がない場合)は、通常2年となります。容態が不安定な場合は、6か月で要介護度を見直すこともあります。

Q11..ケアマネジャーが作成するケアプランについて、被保険者の希望は毎月反映できますか?

A11.毎月ケアプランを作成するわけではありません。利用者の要介護認定が変わる時などに作成します。ただし、ケアマネジャーは毎月定期的に自宅を訪問しますので、「介護サービスを増やしたい」「受けるサービス内容を変えたい」などの要望がある場合は、利用者の希望に沿ってケアプランを変えることができます。 またサービス提供事業者と、ケアマネジャーは随時連絡をとっているので、身体の変化があれば、ケアプランの見直しが行われます。

Q12.介護保険を利用した時、自己負担の金額はどのくらいかかりますか?

A12.介護保険制度の改定があり、平成27年8月より一定以上の所得のある方の利用者負担が変わりました。本人の合計所得金額が160万円以上の方。単身世帯の場合は年金収入+その他の合計所得金額が280万円以上(65歳以上の方が複数いる世帯の場合は346万円以上)は2割負担に引き上げとなりました。 この条件に該当しない方は、これまでと同じ1割負担です。

Q13.ケアマネジャーへのお支払いはどうするのでしょうか?

A13.ケアプランの作成および相談について利用者の自己負担はありません。全額を介護保険で負担します。

Q14.介護保険法の改正について、今後の予定をお聞かせください。

A14.介護保険法は、原則3年毎に改正があります。直近では平成26年度に見直しがされたなので、次回は平成29年度になるかと思います。どういった改正が行われるかは、現段階では分かりません。

Q15.介護サービスの質を向上させるためには、利用者の意見をどう扱うかが重要ですが、区として公表されたりするのでしょうか?

A15.練馬区保健福祉サービス苦情調整委員が、安心して保健福祉サービスを利用していただくために、区や事業者に対する、利用者からの苦情や不満の申し立てに、中立な立場で対応し、必要な場合は調査、そして是正を求める勧告なども行っています。 委員が受けた苦情や不満を毎年報告書として冊子にまとめており、区民情報ひろばや高齢者相談センター本所・支所で自由に閲覧できます。

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風のハズバンド

介護保険課は法律が改正されて、所得により負担割合が急に増え、利用者から苦情が出そうな状況です。財政から元気なお年寄りを作る必要があります。予算をもっと福祉政策に回してほしいと願うばかりです。

ウェルビ

介護が必要な人にとって、介護サービスを「手厚く」受けられ、しかし自己負担が少ない介護保険の仕組みは必要ですが、一方で、その介護保険料は我々の年金等の収入から差し引かれます。高齢化、少子化に伴い、介護保険料が急増し、その分手取り収入が減少して行くのは目に見えています。その対策のためにも要介護にならないような方策(介護予防)が、今後重要になると思いました。

きさらぎ

在宅介護については全く知識が無く、まだまだ他人事のように思っていました。介護保険料を負担していますが、どのように活用されているのか、利用するにはどうすればいいのかなど、分かりやすく区の担当職員の方に教えてもらいました。よい経験になりました。

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介護保険や在宅介護について分かりやすく、お話いただきました。左から、齋藤さん、林さん、西川さん。

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「介護サービスの正しい利用法」「すぐわかる介護保険」。介護保険・介護サービスに関して分かりやすく紹介しています。「こんにちは 高齢者相談センターです」は、高齢者相談センターのサービスについて詳しく説明している冊子です。